吾妻連峰
〜ホワイトアウトは怖い〜
2008年1月19日〜1月20日
天元台〜人形石〜明月荘(泊)〜東大巓〜人形石〜天元台

 今シーズン初のスキーツアー。なんと山人、モコモコさん二人してスキーを新調!山人はテレマークから山スキーへ転進。板はG3バロン176センチ。ビンデイングはディアミールフリーライドプラス。
 二人して気合は十分なのだが・・・。
アプローチ
1月19日
東京駅6:28〜米沢駅8:36/9:00〜白布温泉湯元9:41

コースタイム

1月19日
 リフトトップ11:20〜人形石12:40〜明月荘17:30
1月20日
明月荘7:10〜東大巓8:15〜人形石12:40〜ゲレンデ(天元台)14:20


1月19日

コースタイム リフトトップ11:20〜人形石12:40〜明月荘17:30

 今シーズンも馬鹿の一つ覚えで、吾妻連峰を集中的にツアーすることにした。当初の予定では、天元台から吾妻主脈を縦走して吾妻スキー場へ抜けるルートを計画していたが、視界不良の為ピストンで天元台へ戻ることになった。以下は簡単な記録とします。

 リフトトップからは、先人のトレースがあり大変助かる。稜線に出ると一面のホワイトアウトでコンパスとGPSたよりに人形石へ向かう。東大巓方面は誰も行っていないのでラッセルがキツイ。テレマークと比べるとラッセル突破力は弱いと感じた。モコモコさんと交代でラッセル真っ白な世界を突き進む。

東大巓の山頂を踏まずに、藤十郎の鞍部を過ぎたあたりから、直接明月荘へコンパスを合わせる。天候は相変わらず悪い。弥兵衛平は大海原といった感じで、風に飛ばされた雪が波を打っていて何度もスキーが突き刺さり難儀する。
また、ずるをしてかなり手前からトラバースを始めたため、明月荘へ近づいていくにつれ樹林が濃くなり、迂回している内に樹林の迷路に入り込んでしまった。

16:00を過ぎても一向に状況は変らず。もはやコンパスでは現在どこにいるのかも分からない。あとはモコモコさんのGPSだけが頼りだ。こんな吹きっさらしの場所でビバークだけは避けたいので、行動食を食べて落ち着く。
結局は一度真東へ向かい崖を確認することにする。するとツアーの指導標を偶然発見。どうやらやっと正規のルートに戻ったようだ。

いよいよ17:00を回り夜の帳が迫ってきた。GPSの画面も見づらくヘットランプをザックの雨蓋から取り出す。これはビバーク決定だなと諦めかけた。すると、運がいいのか悪いのか、一瞬だけ視界が良くなってなんと50m先に明月荘を発見することができた。17:30のことでした。

あとはいつものように、一階の扉を除雪して小屋に転がり込んだ。小屋の日記と状況から我々が今シーズン初の宿泊者のようだ。

小屋の中でツェルトを張って保温性を高めた。疲れもあり宴会もそこそこに眠りについた。


リフトトップよりモコモコさんが行く 中大巓へ登り、モコモコさんが行く
人形石 ラッセル
モンスター モコモコさんがラッセル




1月20日
コースタイム 明月荘7:10〜東大巓8:15〜人形石12:40〜ゲレンデ(天元台)14:20


 厳冬期用のシュラフのお陰でヌクヌクと眠れた。4:30起床で早めの出発の予定だが、いつもの調子でなぜか出発が遅くなってしまう。
 
外に出てみると相変わらず視界が悪い。計画では主脈を縦走して吾妻スキー場へ向かうはずだが今回は断念することにした。昨日のホワイトアウトで山の怖さを実感したのも理由の一つ。

東大巓山頂を踏んで天元台へ戻ることにした。相変わらず波を打った平原には手を焼く。

あとは天元台へ一直線と行きたいところだが、昨日同様ラッセルがきつくペースが上がらない。藤十郎をすぎたあたりで一瞬視界がよくなるが、すぐに視界がなくなる。視界不良とラッセルで人形石までえらく時間がかかってしまった。
刺すような強風から逃れるため、人形石からリフトトップへ続く夏道を行くことにした。40分もあればゲレンデに戻れるだろうとシールを外した。これが大失敗。トラバースしたいのだが波打つ雪面と密な樹林帯のお陰でトラバースできず標高は下がるばかり。

ようやくゲレンデに飛び出たところは標高1700mぐらいのところだった。なんと人形石から1時間半もかかってしまった。このルートは今後絶対取らないようにしようとモコモコさんと決めました。

今回あらためて、吾妻はホワイトアウトになると本当に怖いところだと感じ、また急がば回れだと思った。


お世話になった明月荘 東大巓へ向かう
山頂 休憩(この時奇跡的に視界がよくなる)
モンスター 大海原



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