谷川連峰
宝川温泉〜ウツボギ沢出合い(広川原)〜大石沢〜布引山〜雨ヶ立岳〜宝川温泉                     
〜広川原ベースキャンプツアー〜
平成18年3月14日〜3月16日

 毎度毎度、重い荷物に喘ぎながら山スキーをエンジョイしている山人モコモコさんもたまには、身軽なスキーをしたくなる。今回はそんな希望を叶えた記録となった。

コースタイム

3月14日
 宝川温泉6:00〜トンネル7:20〜林業試験所7:45〜稜線12:55/13:15〜広川原13:35
3月15日
 広川原8:30〜1720m(11:15/11:35)〜1320m(12:05/12:20)〜1470m(13:15) 〜広川原14:20
3月16日
 広川原5:15〜稜線8:20〜布引山9:00〜雨ヶ立岳9:40〜林道12:00〜宝川温泉13:15



3月14日
コースタイム 宝川温泉6:00〜トンネル7:20〜林業試験所7:45〜稜線12:55/13:15〜広川原13:35

前日の内に、水上駅近くの宿に素泊まりする。朝5時に予約したタクシーで宝川温泉へ向かう。天気はどんよりした曇りで気温は高い。宝川沿いの林道を進む。何日か前のトレースの跡もある。

林道終点辺りから、尾根に取り付き稜線を目指す。気温がとても高くジャケットを脱いで登る。稜線から、広川原を目指して、沢を滑る。雪質は重く滑りにくい。斜滑降&キックターンで慎重に高度を下げる。

大きなぶなの木の近くにテントを設営することにした。新装備としてICIゴアライトXテントを初めて使用する。とにかく軽いという点が気に入って購入した。また、ゴアのテントに憧れもある。風を考慮してモコモコさんと協力してブロックを積んだ。

 一段落して、水を探しに上流へ向かうが良い場所がないので、今度は下流へ向かうことにした。テン場から50mぐらい先に絶好の水場があり助かる。

このころから雨が振り出してきた。早速夕食の準備に取り掛かる。今日のメニューはポークステーキと牛ステーキだ。フライパンで焼くとテントに煙が充満した。雨が結構降っているので、入口を全開に出来ず目がシュパシュパする。雨にも負けず煙にも負けずなんとか焼くことが出来た。新調したばかりのテントが焼肉臭くなった。これはこれでショックだ。

 外は相変わらずの雨でトイレに出るのもおっくうなので宴会は程ほどにしてシュラフに包まることにした。ラジオの天気予報では明日は高気圧に覆われて気温が上がりポカポカ陽気になるとのこと。

テントの内側に結露がびっしり付いている。雨の振動で水滴が時たま顔に当たり不快だ。なるべく顔を覆って寝ることにした。深夜1時くらいまで雨が降りつづいた。



3月15日
コースタイム 広川原8:30〜1720m(11:15/11:35)〜1320m(12:05/12:20)〜1470m(13:15) 〜広川原14:20

 朝4時起床の予定だったが寝坊して4時30分になった。厳冬期用のシュラフを今回持ってきたがもっと軽いシュラフで十分だった。失敗したな。

テント内部は結露でビッシリ覆われており、手ぬぐい拭く。ゴアテントは手間がかかる。餅入り棒ラーメンを食べる。外は気温が高くガスっている。今日は日帰り装備で、広川原から笠ヶ岳と朝日岳の中間点の1934Pを目指す。意気揚々と入口を開けると一面ガスだ。「なんかやだな〜」ということで、またもやシュラフにモゾモゾと包まって待機することにした。

シュラフの不思議な力でなんだかまた眠ってしまった。モコモコさんが「なんだか外が明るいよ!」と騒ぐので入口を開けると、ガスが晴れて青空も見えている。慌しく出発する。

まずは1376P、そして1622Pと目指して登る。30分で標高差100mのペースで順調に高度を稼ぐ。とにかく気温が高くGWのような感じだ。天気は時間が経つごとに良くなる。ウツボギ沢左岸の尾根がとても魅力的に見える。「あの尾根カッコいいな、今度ワカンで登ろうよ」とモコモコさんを口説くが「どこが・・・」と全く乗り気でないらしい。男のロマンはどうやら分からないらしい。

1622Pを越えると雪面が硬くなってきた。1720m辺りでこれ以上登るのは無理と判断し滑走の準備をする。モコモコさんがシールを仕舞う際に風でシートを飛ばしてしまった。ウツボギ沢左俣に消えていった。

お待ちかねの大石沢だが、雪面が固く斜度もあるので我々のレベルに合わせてしばらく来たルートを戻り、途中から大石沢へ向かう。雨で出来た溝のような斜面で斜滑降だとバインバインと飛び跳ねる。下から見る大石沢上部は急でスケールのデカさが伺える。

楽しく、宝川合流付近(1320m)まで滑ることができた。まだ時間が早いので朝日岳へ向かうべく再びシールを着ける。モコモコさんは疲れと体調不調からあまり乗り気でないので適当な尾根を150mほど登り、小さな沢を滑ることにした。あとは宝川沿いを楽しくベースキャンプまで戻った。今日は土曜日なので誰かしらテントを張っている人がいるだろうと考えていたが、我々のテントがポツンとあるだけだった。

時間が早いし天気もいいので、干し物大会を開くことにした。結露ですっかり湿気ったシュラフとシュラフカバーを木に吊るす。今から寝る時間が楽しみになるくらいフカフカになった。

水場に向かい顔を洗う。とても気持ちが良い。今日もおいしい水を汲んでまだ日が高い内から宴会へ突入した。昨日に懲りず今日も焼き物だ。ベーコンとソーセージをフライパンで焼く。さらにおいしい匂いを吸収するICIゴアライトXテント。

締めにパスタを食べて明日は長丁場なのでポカポカシュラフに包まって早めに寝ることにした。



3月16日
コースタイム 広川原5:15〜稜線8:20〜布引山9:00〜雨ヶ立岳9:40〜林道12:00〜宝川温泉13:15

本日は3時30分起床。餅棒ラーメンを食べる。まずは布引山から南に伸びる尾根を目指すべく、1435Pを目指す。今日も朝から気温が高い。朝のうちはガスっていたが次第に晴れてきた。今日も暑くなりそうだ。順調に稜線へ上がる。朝日岳、笠ヶ岳方面が良く見える。先日滑った大石沢のシュプールも見ることが出来る。

まん丸形をした布引山へ予定より早く到着。柄沢山、巻機山方面も良く見える。一気に雨ヶ立岳へ向かう。山頂でシールを外しお待ちかねの滑走。

南に進路をとり1436Pを目指す。尾根上は面白いようにスキーが滑る。正に乗り物。あとは板幽沢の脇の迷路のような植林帯を縫うように進む。モコモコさんはこの植林帯で七転八倒してかなり体力を消耗したようだ。おまけに、転んだショックで流れ止めがぶち切れる。なんという破壊力。途中にスノーシューで登っている足跡があった。なんとか無事に林道へ戻ることが出来た。あとは宝川温泉へ向かってビールを合言葉にひたすら目指した。

宝川温泉では、単独のテレマーカーの方と一緒になり、楽しい時間を過ごした。


埋もれる林業試験場 1日目もうすぐ稜線
広川原へ向けて滑る ICIゴアライトX
2日目、1934Pを目指して登る ウツボギ沢左岸の稜線。いつか登ってみたい
朝日岳 1622P付近
1700m付近 1720m付近カリカリの斜面で登るの断念
大石沢 大石沢
大石沢 モコモコさんが滑る
モコモコさんが滑る 隣の尾根から大石沢
隣の沢 3日目、笠ヶ岳、朝日岳
布引山より笠ヶ岳、朝日岳 大烏帽子山方面
雨ヶ立岳より布引山 雨ヶ立岳より柄沢山方面



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