山域 南八幡平
コース 八幡平〜伝左衛門沢(下降)〜大深沢〜北ノ又沢〜裏岩手縦走〜網張温泉
〜秋雨前線と台風の隙間〜
日程 2016年9月17日〜9月21日
 当初は南会津の沢旅を計画していたが、どうも天候が悪い。
東北の北部は前線の影響を余り受けないらしい。
そこで急遽、岩手県の八幡平まで北上する計画を立ててみた。
データ アプローチ
東京駅6:04−盛岡駅9:16/東口9:42-八幡平頂上11:32

コースタイム
9月17日(くもりのち雨)
八幡平頂上レストハウス12:22〜縦走路入口12:35〜下降点12:50〜伝左衛門沢本流出合14:51〜標高1100m付近15:30(BP@)

9月18日(くもりのち晴れ夜一時雨)
BP@7:07〜滝ノ沢出合9:17〜湯田又沢出合11:18/11:42〜取水口12:30〜大深沢吊り橋12:52〜大深沢林道終点13:06〜ソヤノ沢出合13:41(BPA)

9月19日(くもり一時晴れ)
BPA7:06〜ヤセノ沢出合8:14/8:30〜大釜5m滝10:00〜障子倉沢出合11:00/11:30〜関東沢出合13:30〜ナイアガラ滝14:50〜仮戸沢出合15:05(三俣)BPB

9月20日(くもりガス)
BPB7:14〜1230m付近テン場9:50〜登山道12:00〜大深山荘12:02(泊)

9月21日(くもりガスのち晴れ)
大深山荘7:10〜大深岳7:43〜三ツ石山荘11:00/11:50〜網張スキー場リフトトップ13:40〜第二リフト下14:10〜網張温泉温泉館14:20


9月17日(くもりのち雨)
コースタイム; 八幡平頂上レストハウス12:22〜縦走路入口12:35〜下降点12:50〜伝左衛門沢本流出合14:51〜標高1100m付近15:30(BP@)

急遽決まった計画なので夜行バスのチケットが取れなかった。仕方がないので、新幹線利用。高く付いてしまった。
盛岡駅の八幡平頂上行きのバス停には10名ほどの登山者。沢登りの人はいなかった。

バスに揺られること約2時間。休憩タイムがあるかと思ったらなかった。休憩タイムがあるのは、少し前に出発する高原散策号だった。このバスには以前は自由席のある新幹線で間に合ったのに現在は間に合わない。全くJR東日本の経営は相変わらずダメだな。水分を多く取らなくて正解だった。尿意を我慢しているとガスガスの八幡平頂上に到着。バスの運転手さんも「さっきまでは晴れてたんだけどねー」と思わず苦笑。
身支度を調えて出発。車道を歩き、登山道に入る。畚岳の登りに入る手前のザレ場から伝左衛門沢の支流を使うことにした。途中に湿地帯が現れるものの笹が覆い被さって歩きにくかったが、1時間も進むと歩きやすくなる。雨が降ってきたので雨具を着る。なんだかテンションが下がる。本流の手前で5m滝が登場。右岸から巻き降りる。掴んでいた枯れ枝がボキッと折れ、滑落するところだった。

14:51に本流に到着した。途中の枝沢の温泉成分の影響か水が濁る。途中に20mナメ滝。落ち口は滝となって大きな釜となっている。問題なく下降できた。少し時間が早いが、地形図を見るとこの先しばらくは沢が狭まるようになる。天気も悪いので、そろそろテン場を見つけたいとキョロキョロして進むと右岸にちょうど良い場所を発見。薪も豊富で増水にも強い。

沢の水は濁りがあるので飲みたくない。少し上流の左岸からチョロチョロと流れる支流があったのでそこから水を汲むことにした。

軽量化と称して焼酎500mlを飲み干した。あまり歩いていないが、酔いもあって早めに寝ることになった。

ガスガスの中、登山道に入る 伝左衛門沢の支流を下降 途中から雨が降ってくる
本流の手前の滝 枯れ木が折れた 伝左衛門沢本流の出合
20mナメ滝 最後は大釜となる
濁っている 1100m付近のテン場

9月18日(くもりのち晴れ夜一時雨)
コースタイム;BP@7:07〜滝ノ沢出合9:17〜湯田又沢出合11:18/11:42〜取水口12:30〜大深沢吊り橋12:52〜大深沢林道終点13:06〜ソヤノ沢出合13:41(BPA)

今日もぱっとしない天気。テン場から40分ほど下ると地形図通りミニゴルジュになって、幕営適地はしばらくなさそうだ。最後は5m滝となり大釜がドーンと存在感出している。
先ほどの大釜から1時間ほど進むと滝ノ沢出合に到着。滝ノ沢右岸にブルーシートが巻き付けられている立派なテン場があった。数年前の大出水のせいか、ここまで幕営適地は見つけることはできなかったので、昨日はあそこでやめておいて正解だった。・

滝ノ沢出合から2時間ほどで湯田又沢出合。この間、沢は巨岩帯があったりするので、歩きやすい右岸の森を進んだりした。途中で運良くブナハリタケが生えている枝を発見。収穫量は少なかったが、夜のつまみには十分だ。

2006年には、湯田又沢出合で幕営し天然温泉を楽しんだ思い出がある。しかし時は流れ湯船とした場所は岩がゴロゴロして水たまり程度で浅くなってしまい、浸かるどころではなくなっていた。整備をすれば可能性はあるが、我々は先を急ぐ。

湯田又沢出合から下流は未知の領域。足を踏み入れたことはない。湯田又沢出合を過ぎて下降していくと左岸の岩肌から煙が出ている。適温の温泉が岩から流れている場所もある。入れる場所はないかと探したが見つからなかった。

しばらくゴーロを歩くと取水口に到着。取水口から先は沢は一変する。水がないのだ。取水口でほとんどの水が取られてしまっているからだ。
水がない沢を歩くのは不思議な感じだ。両岸の側壁が立っていてゴルジュ状になっており、水が流れていればなかなかの渓相だと思われる。砂地に真新しい熊の足跡があり警戒しながら進むことにした。しばらく進むと左岸から地形図にある林道が出てきた。林道はしっかりしているので、ここからはスタスタと歩いて、大深沢の吊り橋を渡る。その後も立派な林道が大深沢の堰堤まで続いており随分と楽をすることが出来た。

大深沢取水堰堤上から再入渓して、大きな河原を歩くと真新しい足跡がある。沢はずっと河原歩きで沢というよりも川だ。やがて、両岸が立ち上がってきて沢っぽくなりソヤノ沢出合に到着した。ヤセノ沢まで足を伸ばしたい気持ちもあるが、行っても先行者がいる可能性が大きい。急ぐ旅でもないので、時間はまだ早いが、ここで泊まることにした。ソヤノ沢左岸の少し上部に良さそうな場所を発見。薪も豊富で、増水の心配なし。

早くからたき火を起こしてまったりすることにした。夜から雨が降ってきたが、タープを上手く張ったのでたき火も無事だった。

ミニゴル 下る
最後は大釜 滝ノ沢出合のテン場
小滝 ブナハリタケ
湯田叉沢出合 温泉が・・・埋まっている
温泉だが浅すぎる(適温) 湯田又沢の出合のちょいと下流 モクモク
左岸から温泉成分(適温) 取水口 ほぼ全て取水される
熊の足跡発見 警戒する ?何のキノコ。見るだけ
大深沢の吊り橋 堰堤
終点 大深沢は広い河原から始まる
ソヤノ沢出合 良いテン場が見つかった

9月19日
(くもり一時晴れ)

コースタイム;BPA7:06〜ヤセノ沢出合8:14/8:30〜(途中30分ほど休む)〜大釜5m滝10:00〜障子倉沢出合11:00/11:30〜関東沢出合13:30〜ナイアガラ滝14:50〜仮戸沢出合15:05(三俣)BPB

いよいよ本格的な大深沢の遡行に入る。天候はくもり。寒い。
狭まった沢はちょっとしたゴルジュ状になり、出発して直ぐに水量のある小滝が続いた。先は左岸の岩壁から大量のガレが押し出されているような場所になると側壁は高くそびえているが、河原状になって沢が開ける。
さらに柱状節理のような場所もあり面白い。1時間ほどでヤセノ沢出合に到着した。テントが3張り、どうやら釣りに出かけたようだ。出合で時間調整をかねて休む。

直ぐに名物のたまご岩?。さらに、這いつくばって進んだ滝。ザックが突っかかるのでお助け紐で星流式でザックピストンして突破。右岸から真っ平らな岩を流れる滝が出てきたと思ったら、直ぐに10m滝が堂々と現れた。登れそうだが、濡れて寒そうなので巻くことにした。左岸から簡単に巻いて越えられた。越えるとミニナイアガラ滝の登場。滝を登ったところで、テンとの持ち主と思われる人の後ろ姿が見えたので、時間を空けるため大休止した。
この頃から晴れ間も差してきて気分が上がる。

さらに進むと大きな釜を持った5m滝が水流を一気に落としている。登り口を探していると調度、ヤセノ沢のテントの3人組が降りてきた。簡単に挨拶して、直登はやめて右岸のルンゼから簡単に巻いて先を進む。この滝を境に渓相が変貌。右岸のガレが延々と続き、つまらないゴーロ歩きが約1時間。辛抱強く歩を進めるとようやく障子倉沢出合に到着。

ここからは自然を満喫しながらのんびりと進む。長いゴーロから渓相は元に戻り、関東沢の手前左岸に鍋がぶら下がっている木を発見。その奥は良いテン場となっていた。
さらに10分ほど進むと関東沢出合。左岸にブルーシートが置かれている立派なテン場があった。

さらに上流の三つ叉を目指すことにした。家に帰ってからよくよく考えてみるとここで泊まって自然を満喫しても良かったかなと反省している。
左岸から虎ロープが垂れ下がっている流れが左右に分かれている滝が現れた。左から登る。
この滝を越えると石畳を深く削り込んだような珍しい形状になる。

この滝から間もなくで、地形図を見るため一度荷物を下ろした。大深沢の代名詞ともいえる滝(ナイアガラの滝と言われている)は、実際の位置が地形図よりも下流にあるってどこかの記録にあったなと話して先へ進むと、すぐにモコモコさんから「ナイアガラの滝」と本当にあっという間もなくメンイベントのナイアガラの滝の登場。
大深沢の支流は結構塑下降しているのに、ナイアガラの滝を見るのは初めてだ。誰もがほめる通り見事な滝だ。見とれながら左の簡単なルートから滝上に登る。滝上はさらにナメが続いており素晴らしい景観だ。ナメを喜んで進むと三つ叉になった。三つ叉手前の右岸には一度泊まったことがあるのでそこに泊まることにした。入口には倒木が掛かり、不思議なことに天場は開拓されておらず草も茂っていた。整地を済ませ、薪を探しに仮戸沢に入ると左岸に立派なテン場があった。薪集め中のモコモコさんの元に戻り引っ越しすることにした。

森の中にあるのだが、針葉樹が多く薪集めに苦労した。天場は広く気持ちが良い。ゆっくり休んで明日に備えた。

大深沢 ガレガレ
珍岩 ヤセノ沢出合の川原
たまご岩 這いつくばる ザックピストン
10m滝 さらにミニナイアガラ滝
滝上はナメ 丸岩。
大きな釜を持った5m滝 ガレガレが1時間ほど続く
ガレガレ終了 関東沢 出合のテン場
関東沢 左右に分かれている滝
石畳を深く削り込んだような珍しい形状 でた〜ナイアガラの滝
落ち口 滝上はナメ
ナ〜メ〜 ナーメー
三ツ又 仮戸沢 左岸のテン場


9月20日(くもりガス)
コースタイム;BPB7:14〜1230m付近テン場9:50〜登山道12:00〜大深山荘12:02(泊)

今日は朝から曇り。はっきり言って寒い。今日は北ノ又沢を詰めて大深山荘へ出る予定だ。北ノ又沢出合左岸には小さなテン場があった。この周辺は薪が少なく大変そうだ。

ナメが続き美しい。
右岸に見事な滝が入るあたりに本流も6m滝をかけている。
左を問題なく登ったが、一部ぬめっているのでモコモコさんにはお助け紐を出した。
その後も特徴的な滝を2つほど越える。手掛かり豊富で快適に登ることができた。
沢は、ナメの中にゴーロがあるという具合で、緩やかに高度を上げる。

ナメよりもゴーロが長くなってきたところで、何やらデカいキノコが2つ仲良く並んでいるのを発見。子供の頃見せてもらったことがある記憶がポンと蘇り、「松茸見つけたよ〜」とモコモコさんを呼び寄せる。しかしキノコ図鑑を持ってきている訳でもないし、松茸なんて今まで取ったこともない。店頭に並んでいるのは傘が開いていない状態のものばかり。
モコモコさんからは、「松の木がないのに松茸が生えるのかな?松茸に似ている針葉樹に生えるキノコがあるって聞いたことがあるよ。」と言われ、今ひとつ確証が持てない。取りあえず取ってみることにした。
気持ちの良いようにスポッと取れた。大きなキノコなので重量感がある。
キノコの香りとでもいうのか、永谷園の松茸のお吸い物のような香りでもある。そういえば大深山荘では携帯が通じるのでググって見てみようということで大事にザックのトップにしまっていくことにした。

1230m付近の右岸に切り開かれたテン場を発見。ここまで来ると薪は少ない。ここを境に沢は一気に高度を上げる。急なゴーロ小滝が連続し、振り返れば遠くに森吉山だろうか?よく見える。最後の5m程の滝を越えると一気に源頭の雰囲気。全くもって分かりやすい沢だ。

藪漕ぎを最小限に抑えるべく、ここだと思った支流に入る。途中でスギヒラタケを収穫。あとはコンパスを信じて藪を1時間ほど漕ぐと登山道にでた。目の前には大深山荘が見えた。また12:00なので、小屋に入って作戦タイム。

モコモコさんの計画ではさらに葛根田川を下降してから乳頭温泉へ抜ける計画になっている。しかしながら満足してきたし、何より寒いので結局ここに泊まることにした。そうと決まれば水汲み。水場は3分ほどで、とても冷たくおいしい水がドバドバ出ている。名物の金属の柄杓もあった。

小屋に戻り落ち着くと単独の男性が到着。その後も単独男性、更に単独女性も到着して我々含めて5人となった。我々同様、この天気で転戦してきた方ばかりだった。
その後、例のキノコをググって見るとどうやら「オオモミタケ」らしいということで落ち着いた。食えるということなので、笠の部分を醤油で軽く絡めて少しだけいただいた。その後、スギヒラタケを同じように食す。「こっちの方がうまいな」などと言いながら食べた。

スマホの天気予報では明日は晴れ。計画通り沢へ向かうか迷ったが、寒いしキノコも気になるので、紅葉を見ながら三ツ石山荘経由で網張温泉へ下ろうということになった。

早い時間に皆さんシュラフに包まった。
北ノ又沢に入る 出合のテン場。薪は少ない。
滝その1 山行中、ここだけお助け紐を出した 滝その2
ナメ ナメ
立派なキノコ 何だろう 笠が重なっていた所が曲がっているよ
1230m付近のテン場 森吉山?
最後は小滝が続き一気に高度を上げる すると源頭の雰囲気
大深山荘 ドバドバ水場と金属柄杓

9月21日(くもりガスのち晴れ)
コースタイム;大深山荘7:10〜大深岳7:43〜三ツ石山荘11:00/11:50〜網張スキー場リフトトップ13:40〜第二リフト下14:10〜網張温泉温泉館14:20

山小屋の朝は早い。朝焼けがきれいと言うことだが、寒いのでシュラフに包まっていた。5:00頃起きだしてゆっくりと仕度。いつも通り最後に小屋を出る。
朝のうちはガスだったが、小畚岳あたりから晴れてきた。今年の紅葉はまだ早かった。それでも、好天に恵まれながら三ツ石山に到着。
三ツ石山辺りからいきなり人が増えて、どんどん登ってくる。何人やり過ごしたか忘れたが、以外と距離がある下りを済ませて三ツ石山荘に到着。小屋でしっかりと休憩して網張温泉を目指す。

天気はますます良くなり暑いくらいになった。
大松倉山辺りは眺めも良く気持ちが良い歩きだ。しかし犬倉分岐に近づくにつれて足下がニュルニュル状態になっていやになってきた。
結局、リフトを2基分乗ることにした。一人700円。リフトを降りると、林道を10分ほど歩くと待ちに待った温泉に到着。リフト乗車券を見せると100円引とのこと。素晴らしい網張温泉で汗を流して極楽だ。ありがたくも休憩所があるので、バスの時間まで寛ぐことができた。その間、売店で岩手のキノコ図鑑の本があったので一応見てみた。すると、松茸は赤松の周りだけに取れると思っていたが、シラビソの周りでも取れるらしい。また「オオモミタケ」の特徴として柄は下方で細くなる、また松茸の香りはしないとのこと。ザックに入っているキノコはこれでもかというくらい自己主張する香りだ。

モコモコさんも立ち替わり図鑑を見てくる。ということは総合的に判断して松茸に間違いない。二人で顔を見合わせ思わず笑いが止まらない。舞茸は採ったことはないが舞って踊りたくなるとはこのことだった。
キノコがつぶれないようにヘルメットの窪みに大事に納めて、満席の夜行バスで帰った。


少し食べたよ。オオモミタケなの? でも違うような気がする・・・
八瀬森分岐方面 紅葉
紅葉 葛根田大白森 いつか行ってみたい
紅葉 三ツ石山荘
岩手山 最後はズルしてリフト



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