山域 吾妻連峰
コース 高湯温泉〜家形山避難小屋(往復)
〜今年初の山はまるで春の陽気〜
日程 2017年1月28日〜1月30日

今冬季は雪のふり方の出だしが遅かったがやっとスキーを履いて行動できそうになってきた。
ところが、新年早々モコモコさんが風邪をひいてやっと治ってきたと思ったら、間髪入れずに腰痛で重荷を背負っての行動は無理そうと言うことで山はお預け。
やっと山へ行けそうだと思ったら、モコモコさんの回復と引き替えるように今度は山人がインフルエンザでダウン。
そんなこんなで、11月の那須以来山に登っておらず、約3ヶ月ぶりの出動となった。
当初は、この時期既に一度装備点検を兼ねた避難小屋泊まりの山スキー初めを済ませて、高山下りを行うつもりであったが、いきなり重荷を背負っての山越えは危険と言うことで、装備点検を兼ねた足慣らしとすることにした。
データ アプローチ
東京駅6:40−福島駅8:36/西口9:25-花月ハイランド10:15

コースタイム
1月28日(晴れときどき曇り)
花月ハイランド10:36〜スカイライン横断点12:27〜山鳥山14:05〜慶應山荘入口15:31〜家形山避難小屋16:17
1月29日(晴れのちくもり)
家形山避難小屋9:22〜五色沼(大岩)10:51〜モコ穴(休憩30分)〜慶應山荘11:52〜家形山避難小屋12:56
1月30日(雪)
家形山避難小屋8:26〜花月ハイランド11:33


1月28日(晴れときどき曇り)
コースタイム;花月ハイランド10:36〜スカイライン横断点12:27〜山鳥山14:05〜慶應山荘入口15:31〜家形山避難小屋16:17

例によって福島駅でシール貼り等をすませてからバスへ乗り込んだ。
いつもスカスカなバスは結構乗客を乗せて出発したが、ほとんどの人が高湯で降りてしまった。最終バス停の花月ハイランドまで乗っていったのは我々とチェーン巻職人さんだけのいつもの光景となり、途中のおそらく救助訓練の座学が行われているであろう宿を見たりしてバスは最終地点へ到着。

家形小屋の往復のときは山中使わない物は片隅に隠してデポしていくのだが、今回は2泊するので訓練もかねて全て背負っていくことにした。
花月ハイランド横の林道には今日入ったらしいトレースはなかった。スカイラインと併走するようになった所から、スカイラインから入ってきた新しいトレースがあった。
ここからトレースに乗ってスカイラインにでた。
ゲート付近には車は一台もなかった。良い天気なのに入山者はこのトレースの主だけかな?

登山道に入ると思ったよりもトレースは沈んでいた。久しぶりで体力がた落ちの上重荷なので、トレースなしではかなり厳しい物となったろう。トレースの主に感謝だ。
スカイライン横断点までが一苦労だ。
フウフウ言いながらやっと到着。トレースはここから二手に分かれて、一つはスカイラインに沿って登っており、もう一つは我々の行き先と同じ方向へ延びていた。

ありがたやーと再度感謝してトレースを辿っていく。
不動沢分岐を過ぎてからの沢の徒渉点は、雪が少ないとシールをぬらさないように慎重に通過するところだが、今回は完全に埋まっていて楽々通過。
天気予報では良い天気になると言っていたが、さすがに山なので雪が降ってくるとともに冷たい風が吹き付けてくる。しかしながら、久々の山で体が熱くなっているので風が心地よい。

時間は掛かったもののなんやかんやいいながらもトレースのおかげで、いつもは2回休憩をとることが多いところが一回の休憩で山鳥山に到着できた。きつい登りは一旦落ち着く。ちなみにここにある慶応山荘の営業のお知らせは「定休日」となっていた。
トレースは山鳥山から先へさらに延びていて、もう少しは楽が出来そうだ。
井戸溝へと緩く登ると、完全に埋まった橋をスキーを脱がずに渡ることが出来た。
ここから慶應山荘分岐が、今日の行程で最後のまとまった登りだ。

本当にトレースには感謝だ。トレースの主は降りてきた跡もないし降りてくる様子もない。すると山越えか縦走ということになる。トレースを見る限り、単独で、途中休憩した様子も見られないことからかなりの強者であることが容易に想像できる。会ってお話をしてみたかった。
慶應山荘分岐手前で傾斜が緩むといつもながらほっとする。
山荘入口の営業案内も「命惜しんで定休日」となっていた。大柿さん今週は入っていないのかなー?とモコモコさんと話しながら硯石まで進む。トレースの主は結局ここまで降りてくることなく、トレースはさらに上へと延びていた。山越え又は縦走決定だろう。
トレースと分かれて我々は避難小屋を目指す。

途端にスキーが沈むが思ったよりも潜らずに助かる。それでもそれなりにラッセルもどきになり、以外に距離があるのでそこそこ時間がかかって小屋に到着した。
時計を見ると、我々にとってほぼ平均通りの時間だった。本当にトレース様々だ。
久々の山行のため「今まで来たなかで一番疲れたよ。」とこぼすモコモコさんだが、小屋に無事着いたことで安心したらしく満足そうだ。
その晩は寒気が抜けたのか、思ったよりも寒くなく過ごすことができた。


1月29日(晴れのちくもり)
コースタイム;家形山避難小屋9:22〜五色沼(大岩)10:51〜モコ穴(休憩30分)〜慶應山荘11:52〜家形山避難小屋12:56

今日は小屋ベースに少し周りを散策するだけなので、ゆっくりの起床。
日帰りの装備で五色沼を見下ろせる大岩まで行くことにした。
ガンちゃん落しを登るのではなく、硯石方面へ少し戻り適当なところから尾根に登って登山道のルートに合流した。
昨日のスキーのトレースの上に新たにスノーシューのトレースがあった。

いつ通ったんだろう、慶應山荘に泊まって朝出発してきたのかな?とトレースの主の行動を想像しながら大根森まで登った。
風で吹き飛ばされて雪の付きがわるい大根森を通過して大岩への最後の登りに掛かるところで、モコモコさんから「大岩直下のガリガリやだから私ここでいいや」の恒例の言葉が出たので、持ってきたテントを渡して留守番してもらうことにした。

モコモコさんを置いてきたことで身軽になったので、ガシガシ登っていく。大岩直下はモコモコさんの言っていた通りガリガリの斜面になっていたので、スキーをデポしてつぼ足で登った。
大岩に着くと真っ白に凍結した五色沼がきれいに見られた。本来ならばこの先の山を越えていたはずだがこの景色が見られただけで満足だ。冷たい風が強くなってきたので戻ることにした。

モコモコさんの所に戻るとモコモコさんは、モコ穴でテントをかぶって落ち着いていた。
留守番していたモコモコさんによると、救助訓練のヘリコプターが飛んでいるのでそれを見ていたとのこと。まだ飛んでいるので、ヘリコプターを見ながらモコ穴で休憩することにした。
先程まで良い天気だったのが曇ってしまって冷たい風が吹き付けてくるようになったので、ヘリコプターも行ってしまったことだし小屋へ戻ることにした。
折角なので、慶應山荘まで足を伸ばしてみることにした。

天気がいいがさほど気温が上がらなかったようでスキーが良く滑る。
また日帰りの装備なのでモコモコさんも転倒することなく無事山荘まで到着した。山荘の管理人さんはというと、僅かな期待を抱いていたが、案内通り留守だった。宿泊者がいないためか山を下りてしまっているらしい。その間結構雪が降ったようで入口前に積もった雪も思ったよりも多く、除雪が大変そうだなと思った。

小屋へ戻るため昨日のトレースに合流すると、スノーシューのトレースでしっかりと踏まれておりサクサクと進める。スノーシューのトレースの主はまだ降りてきた様子はない。五色沼を見に行ったときも人の姿は見えなかったので、どこまで行ったのか分からなかった。
小屋へ戻ってから軽く昼食をとって、トイレの風除け用のスノーブロック積み、ビーコン探索練習をして過ごした。
明日は南岸低気圧がやってくると言うことで、その影響か昨晩よりも暖かかった。

1月30日(雪のちみぞれ)
コースタイム;家形山避難小屋8:26〜花月ハイランド11:33

いよいよ低気圧が近づいてきたらしく、朝から雪がもさもさ降っている。
気温が高いので湿った雪だ。まだ1月下旬というのに6時の時点で外気温は0℃という暖かさだ。
今日は花月ハイランドのお湯(日帰り入浴時間10:30-22:00)にゆっくり浸かっていくつもりなので、小屋の掃除等を済ませてゆっくりの出発。

昨日のトレースはほとんど隠れてしまっていたが、さほど積もっていないのでラッセルはせずに硯石まで着いた。
ここからシールを外していくことにした。モコモコさんはシールは外さないでいくと言うことなので、先行してもらうことにした。
慶應山荘分岐からは、昨日の救助訓練によるスノーモービルの跡が付いており、非常に滑りにくくなった。
傾斜が緩いところは良く滑ってありがたいのだが・・・。

井戸溝の橋の所はあまりの跡の深さに、スキーは脱いで渡った。
スキー場跡トップまでなんとか到着。山鳥山で既に雨交じりだったのがここまで来ると完全に雪が雨に変わっていた。モコモコさんはシールを着けたまま降りると言うことで、休憩しても雨に濡れるだけなのでそのまま下降に移った。

気象条件はよくないが、スキーは良く滑った。
バニーハット手前でモコモコさんもシールを外して降りることになったのだが、逆に遅れがひどくなった。
何でも2度も転んだとか。荷物が重いせいもあるけど、下手すぎるよ、モコモコさん。
バニーハットからはモコモコさんの要望によりスカイラインに出るが、スノーモービルの跡があってもさすがに止まってしまう距離が長く、いつもの如く「あー、あのまま下まで滑ってればとっくに着いてたのにな。」と文句が出た。
それでも、良く滑る雪質だったお陰でモコモコ係数がぐんと大きくなった今日でも、予想よりも遥かに早く降りてきていた。
花月の素晴らしいお風呂で、ゆっくりと冷えた体を温めて帰ることができた。

いつも通りの出発点 今日は一台も駐車されていなかった
こんな所に熊棚 福島市街地の展望台だが雲で見えない
井戸溝の橋はなんとか埋まった この辺りは例年よりも積雪量が多い感じだ
慶應山荘の先にもトレースあり なんとか暗くなる前に着いた
家形山山頂が見えた 真っ青な空
良い眺め モコモコさんはここでモコ穴を掘って休憩
大岩 家形山
五色沼と一切経山 慶應山荘に寄ってみることにした
残念ながら定休日 スノーモービルの跡は滑りにくい
雨になってきた 藪が茂ってきた旧吾妻スキー場



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