山域 吾妻連峰
コース 高湯温泉〜家形山避難小屋(往復)
〜強力寒波に完敗〜
日程 2018年1月26日〜1月27日

足慣らしを早々に済ませたので、今回は山越えして高山下りの予定だったのだが・・・
今年はここ最近なかった寒波が立て続けにやって来ており、今週末は寒波が引かない様子。
折角行ってもなあと行き先を変更したいところだが、スコップを回収しに行かなければならないので予定通りに吾妻へと向かう。
データ アプローチ
東京駅6:40-福島駅8:36/9:25−ハイランド前10:01

コースタイム(天気)
1月26日(くもり時々雪 強風)
花月ハイランド10:30〜登山道入口11:07〜スカイライン横断点13:17〜山鳥山15:48〜湯の平手前16:04(幕営)
1月27日(くもり 風強い)
幕営地7:05〜慶應山荘分岐8:21〜家形山避難小屋9:12/10:12〜幕営地10:52/11:30〜スキー場トップ11:54〜花月ハイランド13:00


1月26日(くもり時々雪 強風)
コースタイム; 花月ハイランド10:30〜登山道入口11:07〜スカイライン横断点13:17〜山鳥山15:48〜湯の平手前16:04(幕営)


強力な寒波により山ではかなり雪が降った模様。
途中の郡山駅は吹雪いていた。やばし!!。内心焦りながら窓の外を見ていると、福島駅では晴れていた。
いつも通りに準備をするが、前回と違って寒い。バス停へと向かいバスを待っている間も冷たい風が吹き付けてくる。

福島市街地も雪が積もっており、バスは最初からチェーンを巻いていた。
いつもチェーンを巻いていくところで更にチェーンを巻き足して高湯へとバスは登って行く。
高湯の「あったか湯」に設置されているポストは雪の笠を被っていた。
前回はトレースがあって、さらに別パーティが一緒だったが、今回は平日であるし、悪天候なので恐らく二人だけでラッセルとなりそうだ。

いつもは花月ハイランドの駐車場脇の小路からスタートして、スカイラインの除雪終了点間際でスカイラインに合流するルートでいくのだが、今日は登山口に着く前からラッセルになりそうなので、距離は長くなるが除雪されているスカイラインを通って登山口へ向かうことにした。

スカイラインゲート近くで駐車されている車はない。先にもトレースは見当たらない。ラッセル決定。
前回来たときは、堰堤工事のためゲートの先もしばらくスカイラインは除雪されていたのだが、今日はこれまでの積雪により例年通りの除雪なしの状態になっていた。

久しぶりに二人きりのラッセル開始。
初っぱなから臑から膝までもぐり、がくんとペースが落ちる。
とにかく疲れないようにと、慶應山荘の管理人さんの大柿さんが付けてくれているルート布が出てくる毎に先頭を交代する。

今日はかなり気温が低いので立ち止まると寒いが、先頭になるとラッセルのためすぐに暑くなる。
そんな状態なので、登山口から堰堤工事現場まで前回は久しぶりの体力がた落ち状態でも15分ほどだったのが、今回は倍の30分もかかってしまっている。先が思いやられる。

ひたすらラッセルをしてスカイライン横断点にようやく辿り着いたときには既に13:00過ぎ。それでもこの調子だと小屋に着くのは日没後になるかもなと、このときはまだ余裕があった。
これまで晴れ間も見られたが、横断点から天気ががらっと変わって空は雲に覆われて雪が舞うことも出てきた。
さらに横断点までは斜面が衝立のようになって風があまりあたらなかったのが、この先は直接風が吹き付けるようになってくる。樹林帯でなければいやになりそうだ。

一番辛い登りは終わって一度傾斜が緩やかになるが、ビュービュー吹く風と、風が強い割には思ったよりも雪がパックされておらずラッセルは続き、相変わらず時間がかかる。
再び登りに入る不動沢分岐付近で一度荷物を下ろして休憩して、ついでに一枚重ね着した。

山鳥山までの何段階かに分けて現れる我慢の登りが、今回はこれまでの疲れもあり特にきつく感じた。
いつもは「この先しばらく急な登りはお休みだ」とほっとする賽の河原は、強風で飛ばされてきた雪煙でその名の通りの寒々しい景色になっていた。

ようやく山鳥山に辿り着いたが、時計を見ると16:00近くだ。ここから小屋まで普通にいっても2時間はかかる。この先もラッセルが予想される今日は到着が何時になるか分からずそこまで体力がもつかわからないし、とにかく冷たい強風が吹き付けてくるので、途中幕営となったときに設営する気力のことを考えると小屋を目指すのは得策でない。
あともう一人ラッセル要員がいるか、もう少し気温が高いか風が穏やかかいずれかの条件がそろっていれば小屋を目指したかもしれないが、今回は風の当たらないところを探して幕営することにした。
モコモコさんによれば、湯の平付近まで行けば風が少し穏やかな所を見つけられるとのとこなので、後もう少し頑張る。

これまで同様こまめにラッセルを交代していくと、モコモコさんの読み通り間もなく湯の平だろうと思われる辺りで風が穏やかになった。
暗くなり始めているので幕営地に決定した。
雪の踏み固めに時間が掛かったが、なんとかまだ薄暗いうちにテントに潜り込むことができた。

気温は低いままだが、場所の選定が良かったらしくテントには風がほぼ当たることなく穏やかに過ごすことができた。

福島市街地にも雪が積もったようだ 高湯のポストにもこんもり雪が積もっている
ゲート前に車なし ラッセル決定か?! ラッセル決定!
先頭だけでなく休憩も交代で行う ここまでくればスカイライン横断点は近いが・・・
いつもより1時間遅れで横断地点到着 賽の河原 この辺りから冷たい強風が堪えるようになる
山鳥山 小屋は諦めて幕営することにした 風が避けられる所を探して幕営


1月27日(くもり 風強い)
コースタイム; 幕営地7:05〜慶應山荘分岐8:21〜家形山避難小屋9:12/10:12〜幕営地10:52/11:30〜スキー場トップ11:54〜花月ハイランド13:00

スコップ回収のため小屋へ行かなければならないので早めに出発したかったが、なんだかんだで7:00過ぎてしまった。
昨日終日強風に吹かれていたのと、昨晩は雪が降らなかったので少し雪が沈んだのか、昨日ほどもぐらない。
また、幕営地に荷物をデポしてきて日帰り装備で軽いので昨日と違ってペースもあまり落とさずに行ける。

湯の平は幕営地を出て僅かの所だった。
ここを過ぎると風が吹き付けてくるようになる。くもりで気温は昨日とあまり変わらないが、風の強さは昨日よりは弱いので少し温かくなったように感じる。

井戸溝の橋は完全に埋まっていた。
橋から慶應山荘分岐までの一登りは軽い荷物でも登るなーという気がするが、やはり重荷でないとは素晴らしい。いつも登りがもうすぐ終わる目印としている「ゴミは持ちカエル」の注意書きの看板まで短く感じた。ちなみにこの看板ここ数年と前回はきちんと見えていたが、今回はほぼ埋まっていた。
慶應山荘分岐にある営業案内は、山鳥山にあった通り「命惜しんで定休日」となっていた。

硯石を過ぎると、風が直接吹き付けるようになるため樹林帯でもなかなか厳しいのだが、昨日と比較すると穏やかに感じる。
やはり昨日はあそこでやめておいて正解だったなと話しながら進むと、昨日たどり着けなかった小屋に着いた。

前回来たときと比べても明らかに雪の量が違っていて、様変わりしていた。
入口を除雪して中に入ると、風が当たらないのと雪に埋もれたことなどにより外よりも暖かく感じる、実際外より小屋の中の温度は6℃ほど高かった。
小屋に入り早速スコップを回収と中を見回すが、見当たらない。

小屋の様子を見ても、前回来たときと様子が変わっていない感じだし、もし誰か来ていたとしてもこの時期ここまで来る人は自前のスコップを持ってくるはずだからわざわざ小屋にあるスコップを持ち帰る人もいないだろう。
ということは家にあるのか?ここまで来てスコップの行方不明が確定してしまった。小屋の周りを探してみたが見つからない。
もう少し探してみたかったが、モコモコさんが「寒い、早く降りよう。」と騒ぐので捜索は諦めて降りることにした。

幕営地に戻り、パッキングと腹拵えを済ませて下山にかかる。
前回旧スキー場を降りたときには藪がうるさくて、モコモコさんが下降するのに時間がかかって待たされたので当初は登山道を降りようと思っていたが、これまできたところ雪質が良さそうなので、旧スキー場を降りることにした。

これが正解で、最近の積雪で藪が結構埋まっており、雪質がいいのでモコモコさんも転倒せずに降りてくる。
第2リフト上部で斜面の北側にもゲレンデ跡が広がっているのを見て、「こっちに行ったらどうだろう」とモコモコさんが提案してきた。
なんだかよさげなので、入ってみることにした。
すると、いつも降りるところは狭くて急だが、こちらは広く傾斜も比較的緩い。我々の足前?には調度いい。
どこでいつものところと合流できるか少し不安だが、とにかくナイターの照明などスキー場設備が残っているので旧ゲレンデだったことは確かだ。どこかで必ず旧バニーハットに行き着くはずと信じてそのまま広い斜面を快適に下降していくと、いつのまにかこれまでいつも通っていた沢を渡る橋の前の少し急な斜面が始まるところに出た。
いいコースを見つけたとお互い喜んだ。

雪質がいいので、気持ちよく旧バニーハットまで滑り込み、さらにバニーハット裏の林道跡に入って標高約870mあたりのスカイラインが近づいたところからスカイラインに上がって花月ハイランドに無事戻ることができた。

昨日今日と気温が低く寒い思いをしたが、花月ハイランドの強烈な硫黄泉の香りのするお風呂で体を温めて帰宅した。

帰宅後改めて前回の写真を見てみると、出発時に撮った写真に小屋脇に取り残されたスコップがしっかりと写っていた。
出発前に写真をきちんと見ておけばすんなりスコップを回収できたのに、悔しい限りだ。まったく間抜けな話しである。


荷物をデポして出発 「ごみは持ちカエル」の看板がほぼ埋まっている
慶應山荘は「命惜しんで定休日」 たった2週間で随分埋まった
結局スコップは見つけられず 旧ゲレンデのいつもとは違うところを降りてみた
いつものコースに合流した 今回は久しぶりに旧バニーハット裏の林道を降りる
スカイラインが近づいたところから上がって スカイラインをしばらく歩いて花月へ向かう



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