山域 奥多摩
コース 奥多摩駅〜石尾根〜鷹ノ巣避難小屋〜浅間尾根〜峰谷
〜大人気の山での静かな一時〜
日程 2018年4月14日〜4月15日

4月に入ってからも暖かい日が続いている。
近いけれど意外に時間がかかる奥多摩に久しぶりに行いくことにした。
今回は、奥多摩の代表ルートである石尾根を登路にとることにした。
データ アプローチ
中野駅5:57−立川駅6:29/6:52-青梅駅7:30/7:40-奥多摩駅8:13/8:35−8:59

コースタイム(天気)
4月14日(晴れのち時々くもり)
奥多摩駅8:37〜石尾根登山道入口9:44〜六石山分岐12:55〜榧ノ木尾根分岐13:52〜鷹ノ巣避難小屋14:59
4月15日(雨)
鷹ノ巣避難小屋6:27〜林道7:45〜峰谷バス停8:25


4月14日(晴れのち時々くもり)
コースタイム; 奥多摩駅8:37〜石尾根登山道入口9:44〜石尾根縦走路巻道分岐12:55〜水根沢林道分岐13:52〜鷹ノ巣避難小屋14:59

当初は奥多摩小屋で幕営しようと思っていたが、なんと奥多摩小屋は廃業とのこと。しかも二日目の4月15日は日付が変わる頃から雨の予報。
早朝に登山開始できれば日帰り圏内だが、どう頑張っても奥多摩駅に着くのが8:00過ぎになってしまうので泊まりでの山行。
宿泊日の夜から悪天候になることを考えて、避難小屋泊まりにした。

乗り換えを順調に済ませて無事奥多摩駅に到着。
出発前にトイレに行くが、女子トイレには行列が出来ていた。モコモコさんはかなり待たされるのを覚悟していたが、個室の数が多いのでドンドン進んで余り待つことなく済んだらしい。
「奥多摩駅は素晴らしい、それに比べて乗換駅で利用者数がとても多いのに、トイレの数自体が少ないのに個室がよりによって少ないので、いつも混んでいて一本電車を遅らせなければならなくなることが少なくない高崎駅や宇都宮駅に爪の垢を煎じて飲ませてやりたいよ。」とモコモコさんは主張していた。

日原行や鴨沢行のバスが出発して静かになった奥多摩駅で仕度と準備体操を済ませて、我々も出発。
順調に登山道へと続く道路の分岐まで着いた。
よくこんな所に住んでいるな思うほど急な道路をグイグイ上っていくと、道路はなにやら地図で書かれたのとは違う方向へと向いている。
どうやら直登していく登山道は、これまで歩いてきたところのどこからか入っていくらしい。
戻るには標高差を稼いでいるので、このまま道なりに行くことにした。

ぐるっと回り込んだ先に本来登ってくると合流した。
地図によるとまた道路を少し歩いて、再び登山道に入るようだ。
しかし、それらしき物は見当たらない。奥多摩は標識や導標が充実しているので見逃すことはないだろうと思っていたが、またもや登山道入口を見落としてしまい、結局登山口までバカ正直に林道を延々と歩いてしまった。

悲しいことに、ずっと後から出発してきたらしき男性に林道を歩いている間にいつの間にか抜かれており、更に登山口を過ぎてすぐにまた単独男性に安々と追い抜かれてしまった。
取り付きから最初は急だが、標高差200m程登ると比較的登りやすい傾斜となった。

石尾根に登り上げる直前にとても速いペースで登ってくる人が見えたので道を譲る。
見てみると高校生くらいの男子だった。
しばらくするとまた同じような年齢の男子が後方からやってきた。あまりにも速いペースで登ってくるが、先ほどの男子と同様トレランではない格好だ。
なんだか興味がわいて少し話しかけてみるとなんだか速さを競っているとな。
山岳部の強化練習でもしているのかな?と、このときは思っていた。

我々と同じ世界を歩いているとは思えないような速さに感心しながら、相変わらずのモコモコ係数を掛けたのんびりペースで登って行くと、これまでになく次々と高速ペースで登ってくる。
道を譲りながら見てみると、「○○高校」といったゼッケンがザックに縫い付けられていたりプリントされたシャツを着ていた。何校かに抜かれてその度に高校名を見てみると皆千葉県だった。
早くも下山してきた人が「何県?」と尋ねて「千葉県です」と答えている声も聞こえた。

どうやら千葉県の山岳部の大会か何かが開かれているようだ。
千葉県は標高500mを越える山々がないので、他県に出掛けなければいけないのだが事情は我々も高校生も同じ。はるばる奥多摩まで来ないとまともに山登りは出来ない。千葉は温暖でとても暮らしやすいけれど山に関してはお互い大変だね。

三ノ木戸山手前で登山道は山頂を巻くように付けられている。調度尾根巻き始める辺りでお腹が減ったので行動食を囓っていると、女子高生チームがやってきて、円陣を組んで「ファイト!」「オー!」とかけ声を掛けると、三ノ木戸山の山頂目指して駆け上がっていった。
凄いなー、といいながら休んでいると、山頂付近から「ファイトだよ!!」「ハイ!!」と叱咤されそれに答える声が響いてくる。
青春だね。と思っていると、「気合い入っているねー。でも気持ちはあっても体は言うこと聞いてくれないよね。」とモコモコさんがポツリと漏らす。この言葉を翌日目の当たりするとは思いもよらなかった。

登山道はさすが奥多摩だけあってよく手入れされていて歩きやすい。
六石山分岐への登りにかかる頃から下山してくる人が次々と降りてくるようになった。
尾根は比較的広いので、ストレスなくすれ違えた。すれ違いもさほど長く続かず、静かな山歩きとなった。
六石山へは寄らずに縦走路を進む。

将門馬場まで少し急登があるが相変わらず歩きやすい。
そのすぐ先の稜線をなぞるものと稜線を巻いていく道との分岐からは、奥多摩らしく?巻道を行くことにした。
この巻道は、手入れのいい奥多摩にしては珍しく足場が良くないところがあった。さらにこれまで風が強かった影響か、巻き上げられた落ち葉が登山道に溜まっていて足下が見えにくいこともあり、榧ノ木尾根分岐まで意外に時間がかかってしまった。

榧ノ木尾根分岐から宿泊予定地の鷹ノ巣避難小屋まで約1時間だが、お腹が空いたのと冷たい風が吹き付けるようになったので、一枚は羽織るのと行動食をつまむために休憩を取った。

分岐からは奥多摩らしいよく手入れされた登山道に戻った。
それと同時に鹿の作った獣道が登山道に絡んで錯綜するようになった。これまでモコモコさんが「鹿が道の路肩を崩しているよ」と言うのに対して「そんなことはないよ、鹿さんはなーんにも知らないんだよ」と鹿を弁護していた。が、「ここも、あそこも崩しているよ」と次々出てくる鹿が通って崩された所が出てくるので、さすがに「鹿、やりすぎだな」と思うようになった。

歩きやすいので、そんな軽口を叩きながら進むと前方になにやら広場のような物が見えた。よく見てみるとベンチとテーブルがある。
近づくと、一段下がったところに小屋も見えた。

小屋が一杯だったときを想定して幕営の用意もしてきたが、小屋はなんだかとても静かだ。
挨拶をしながら小屋へ入ると、男性二人が休んでいた。

先客はこのお二人のみ。
お二人は一番いいところを避けて入口側の一番条件が悪い所におり、我々には一番いいところを使わせてくれた。ありがとうございます。
早速荷物をほどいて水汲みにむかう。
水場は明日通る予定の浅間尾根方面に下降気味に行くと、しっかりと出ていた。

水汲みを済ませて小屋へ戻ると、先客のお二人は夕食の準備にかかっていた。
落ち着いたところで我々も夕食の準備。
夕食時にはお二人と楽しい会話が弾んだ。お二人はかなりの強者で、これでもかと言うほど食材とお酒を担ぎ上げてきており、すっかりご馳走になってしまった。楽しい夜はあっという間に更けていった。

ここに出てくる道の入口はどこだったのかな? ようやく登山口
何という名の花だろう? 鷹ノ巣山経由でなく巻道となる石尾根縦走路へ進む
榧ノ木尾根分岐 ベンチとテーブルがある鷹ノ巣避難小屋の広場
避難小屋は一段下に建っている 水場 しっかり出ていた


4月15日(雨)
コースタイム; 鷹ノ巣避難小屋6:27〜林道7:45〜峰谷バス停8:25

天気予報通り、雨の朝。
モコモコさんから「私歩くの遅いから早めに出発しよう。」と急かされるが、小屋の居心地があまりにもいいのでゆっくりしてしまい、出発したのは同泊のお二人が出発してから30分も経ってからだった。

浅間尾根は最初尾根横の斜面を使ったりして、緩やかな傾斜で下っていく。
途中原木椎茸の栽培地があったりして雨の中だが、楽しめた。緩やかなので、1時間ほど歩いてもほとんど標高が下がらない。

植林地帯のようなところになると、一気に標高を下げるようになった。
ここも登山道の手入れがいいので、濡れた急な道で滑ったりすることなく降りていくことが出来た。

神社のようなところに来るといよいよ山道も終わりだ。
一下りすると林道に出た。車で入った人はここで終了だが、我々はバス停までまだ歩かなければならない。
東京都とは思えない山里は、まだ花桃や桜などが咲いておりとても美しいところだった。

所々林道を離れて近道となる山道に入ったりしながら下降していく辺りで、バスの時刻が迫って来たのに気がつき、ペースを上げていく。
山道の足場が奥多摩にしてはあまりよくないので、頑張っているらしいがモコモコさんのペースが思ったよりもあがらない。モコモコさんから「だから早く出発しようって言ったのに。バスに間に合わなくなっても文句言わないでよ。」と言われてしまう。

ようやく山道から抜け出して車道に出たところで、先行してバス停へ行きバスを捕まえておく作戦に出た。
この辺りで幸いにも雨が止んできた。
やたらに長い車道歩きをして、バス停に着いたのはなんと出発予定時刻の5分前。急いで財布を出して運転手さんに待ってもらえるように頼むが、「待てるのは5分ですね」と言われる。(それって待たずに定刻で発車するっていうことだよな)と思うが、運転手さんからすると、定時運行を守る義務があるので仕方がない。

モコモコさんを迎えに戻ると、林道を早歩き(に見えないが、本人はかなり早足で歩いているらしいし、途中走ったりもしたようだ)しているモコモコさん発見。
合流したところで、モコモコさんには空身で走ってもらう。ところがモコモコさんのザックを担いだ自分よりも空身のモコモコさんの方が遅い。本人は必死らしいが足が全く付いていない。昨日の「気合いだけではどうにもならない様子」が窺えた高校山岳部のことを思い出した。

そんな状態で二人ともバスに乗り込んだのは、発車予定時刻の1分前。なんとかバスに間に合った。
これを逃すと、お昼まで待つか、バス便のあるところまで更に歩かなければならないところだった。歩くとなると距離があるので、かなり大変だったろう。
無事奥多摩駅に着いて、着替えとパッキングを済ませてから駅近くの酒屋さんで地酒を仕入れて帰宅することができた。

雨の中出発 ツツジ咲く浅間尾根
途中にはベンチが設置されている 林道に出たところは花盛りの山里
ちょっとした花見気分 こんな天気でも色鮮やか
振り返る 山道で近道しながらバス停へ(ここからが長かった)



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