奥秩父 |
入川〜金山沢大荒川谷〜甲武信岳〜西沢渓谷 |
〜久しぶりの奥秩父の沢〜 |
2013年7月26日〜28日 |
今年はまともに沢を登っておらず、今回こそはと上信越方面の沢を予定していたが、集中豪雨のニュースがあちらこちらで流れており、日本海側や東北地方の天候が今週も悪そう。
急遽、出発前夜に行き先を変更。天気予報を眺めたところ、秩父はなんとか天気が持ちそうだ。
まともに情報を集めることはできないが計画書を作成し、遡行図のコピーのためコンビニへと走り、地形図と今となっては年代物の昭文社の奥秩父(1999年版)を引っ張り出してなんとか出発の体裁が整った。
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アプローチ
上野駅6:03-熊谷駅7:07/7:15-三峰口8:41/9:40-川又10:15
コースタイム
7月26日(くもりときどき晴れ)
川又10:30〜入川観光釣場11:10〜林道終点11:40〜赤沢谷12:29/12:46〜下降点14:38〜入渓点15:30〜金山沢出合16:35〜BP17:47
7月27日(くもりときどき晴れ、夕方から夜間にかけて大雨)
BP6:30〜ゴンザの滝上7:26〜小荒川谷出合(二俣)8:29〜中ノ二俣10:42〜三俣12:04〜途中水汲み13:00/13:20くらいだったと思う〜小尾根へ上る14:00くらい〜西破不山15:16〜笹平避難小屋15:55
7月28日(晴れときどきくもり)
笹平避難小屋4:51〜甲武信小屋6:18〜甲武信岳6:35〜甲武信小屋6:45/7:05〜戸渡尾根分岐7:38〜徳ちゃん新道分岐9:05〜登山口11:00〜西沢渓谷バス停11:41
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7月26日(くもりときどき晴れ)
コースタイム; 川又10:30〜入川観光釣場11:10〜林道終点11:40〜赤沢谷12:29/12:46〜下降点14:38〜入渓点15:30〜金山沢出合16:35〜BP17:47
出発前夜に、急遽行き先を奥秩父入川の大荒川谷に変更した。
この沢は以前行きたいと思ったことがあったが、交通が以外に不便なので1泊2日では帰りの足がなくなりそうで断念したまま忘れていた所だった。
今回3日の予定が取れたので、時間の制約を受けずに遡行できそうだ。
順調に三峰口へ到着した。
ここは和名倉沢のときに駅寝をしたところだ。今も快適に駅寝ができそうだった。
川又経由の中津川行バスに乗り込んだ。奥秩父あたりは劇的に様子が変化していた。
埼玉出身で子供の頃の秩父の記憶が強いモコモコさんにとっての国道140号線は、二瀬ダムの奥秩父湖沿いのぐねぐね細い道で、いつ来ても何年経っても工事中の開かずのトンネル入り口で通行止めというものだった。
トンネルが開通してから二人ともに初めて通ることになった新道の国道140号線は、滝沢ダム沿いに付け替えられた立派な道路になっており、ダム前でループ橋を掛けて一気に高度を上げていくものだった。
以前は川又まで途中でバスを乗り換えてさらに延々と行くというえらく時間のかかるアプローチだったのが、この道路によって大幅に時間短縮された。
お陰でタクシーを使わずに、比較的余裕を持って着くことが出来るようになった。
川又バス停で降りると、バス停近くにはきれいなトイレと東屋があった。
ここで出発準備をした。
よくよく確認せずに歩き始めてしまい、10分ほど道間違えに気が付かなかった。
気を取り直して、再スタート。
入川に沿って作られた林道をテクテク歩いていく。暑くないのが幸いして順調に入川のキャンプ場に到着。夏休みに入っただけあって、河原で親子連れが遊んでいる姿が見られた。
キャンプ場そばの林道わきにはきれいなトイレもあった。
さらに進むと釣場の受付事務所があった。ここの釣り場には区画毎に番号が振られており、料金は魚の種類で異なるらしい。仕組みなどは全く分からないが、種類等によって場所が指定されるのかな?
ちなみに、我々が通った時点での釣り人客は0だった。
釣場からすぐでゲートがあり、車通行止となっていた。しばらく歩くと左下へと降りていく道が分かれるところで水が汲めるところがあった。ここには入川沿の道(十文字峠へと向かう道)への道標があった。少し休憩をして左下への道へ入ると、すぐに森林軌道跡が見られるようになった。このあたりは東京大学のなにかの研究のために必要な道らしく、よく管理されていて歩きやすかった。
暑くなく、思ったよりも早く赤沢谷出合に着いた。
ここから入渓するつもりでいたが、モコモコさんが暑くもない今日は水線通しで行くのは辛すぎるとさんざん騒ぐので、金山沢出合まで登山道を進むことにしたものの、これが大失敗だった。
手持ちの地図とは全く違ったように道が付け替えられており、えらく登らされた。
具体的には、赤沢谷を吊り橋で渡るとすぐに目の前の尾根へ登る。やがてトラバースするのかと思っていたら登る登る登る・・・。水平道の状態になったので入川沿いに上流方面へ向かうのかと思いきや、赤沢谷の奥へと進み始める。やっとターンをしたのでいよいよと思うとさらに尾根をターンをしながら登っていた。
結局尾根を乗り越す形となってやっと入川沿いのトラバース道となった。
手持ちの登山地図とは全く異なって道が付いていることがはっきりした。
道はその先も小沢を横切る度に登り降りをするのでうんざりする。
「また登りかよ、やっぱり最初から沢に入ればよかったよ」と何度もモコモコさんに文句を言いながら山のへつり道を進む。
これにかなりの圧力を掛けられたのか、モコモコさんは一本尾根を読み違えた。まだ降りるのは早いのではと思ったが、いい加減山道を歩くのが嫌になっていたので下降することにした。
遡行準備を整えて下降を始めたが、へっぴり腰のモコモコさんがなかなか下りてこらないことにイライラし、「こんなに時間がかかったら降りられないよ。」と文句を言うことたびたび。
モコモコさんに合せると時間がかかって仕方がないので、2か所ほどザイルを出して懸垂下降した。この時点で降りるのが早かったとほぼ確信したが、そのまま下降を続けた。
なんとか本流に降り立ったはいいが、ここはどこ?状態。予定していた場所ならばすぐに金山沢の出合いのはずだが、どうみてもこれはゴルジュの入口だ。
さすがにモコモコさんも、これは手前の尾根を降りてしまったと確信したらしい。帰宅後調べてみると、正しい下降点は更に先に登山道を進むと道標が建っている所で、そこから延びる尾根を下降するらしい。
結局あれほど嫌がっていたゴルジュ帯を進むことになった。なんだよもう。あまりのことに、「3日もあるんだから最初から本流通しにくればよかったんだよ。そうすれば今頃ゴルジュ帯抜けてたよ。」とモコモコさんに抗議した。
気を取り直して、ようやく遡行スタート。
ゴルジュ帯は思ったよりも水量、勢いともに穏やかで、順調に進むことができた。金山沢出合の直前に大岩に進路を阻まれた。最初はなんとか大岩に登ろうとしたが無理で、回りを見ると左岸の岩棚と大岩に旨い具合に倒木の橋がかかっていたので、左岸の岩棚に登って倒木の橋を渡ったところ難なくクリアできた。
ガイドではゴルジュ出口を突破できずに左岸の踏み跡に出て巻いたとあったが、そのようなお所は出てこないままだった。倒木の橋を渡った所だったのかな?
乗り越えた途端に流れが穏やかになったなと前をみると、「あ、出合いだ。」でゴルジュ終了。
出合の左岸には「釣り人へ・・・」との注意書きがあった。
この時点で17時近く。出合いには何とか泊まれる所があったのでここで泊まろうかとモコモコさんに提案したが、もう少し頑張るということで金山沢へ入った。
ぐんと水量、沢の規模ともに小さくなるが、釜を持つ小滝が連続するようになった。
小滝は簡単に越せる又は、簡単に小さく巻けるので助かった。
一か所小さいがつるつるで登れない小滝がでてきた。巻きかなと両岸を見てみると右岸に虎ロープがたれていたので、右岸の泥ルンゼから取り付き少し登ってから虎ロープを掴んで滝上に下降した。滝上へ降りる所はつるつるした岩になっていたのでロープがあって助かった。
これ以外は再び楽しい小滝や淵等をやり過ごしていくと、大きく沢が左に曲がった。すると少し沢が開けた。テンバの臭いがする。思った通り、段丘になった所があった。ガイドに記載されていたビバーク適地だろう。
河原には焚き火の跡、少し登ってみるとブルーシートがおいてあった。
なんとか明るいうちに泊まる準備ができそうだ。早速荷物を降ろした。
しばらく人が泊まっていないのか、整地に時間がかかったがなんとか二人並んで寝られるようになった。
急いで薪を集め、着替えて焚き火が安定した頃には暗くなってきた。
それでも雨に降られることなく焚き火も順調に燃えて、体を温めることができた。
7月27日(くもりときどき晴れ、夕方から夜間にかけて大雨)
コースタイム;BP6:30〜ゴンザの滝上7:26〜小荒川谷出合(二俣)8:29〜中ノ二俣10:42〜三俣12:04〜途中水汲み13:00/13:20くらいだったと思う〜小尾根へ上る14:00くらい〜西破不山15:00〜笹平避難小屋15:55
防虫対策でツエルトを持ってきており、ツエルトを張って寝たが虫の心配は無用だった。
いつも標高の低いところからスタートする所に行っているため虫対策に力をいれているのだが、奥秩父の沢は標高が高いのであまり神経質にならなくていいようだ。
今日は稜線に出られればいいので幾分気が楽だ。
BPを出発してすぐの左岸に大規模な崩壊地があった。そこから5分程度進んだ右岸にも泊まれそうな所があった。
30分ほどは河原歩きだが、徐々に変化が出てくると沢が右に曲がったところにゴンザの滝がかかっていた。ところでゴンザってなんのことだろう。
写真撮影をし、どちらから巻こうか検討し左からだと小さく巻けそうだが最後がいやらしそうで懸垂下降が必要になりそうだ。右から巻いた方がさくっと降りられそうとういうことで右から巻くことにした。
左岸の取り付きやすそうな所から登り、落石に注意しながら斜面を登ると少し岩が張り出してくる。その上を目指して登ると岩がバンド状になっており、踏み跡も出てきた。
踏み跡に従っていくと何の問題もなくすんなり降りられた。降りてから対岸を見ると、やはりいやらしいトラバースをして最後は懸垂下降するか、逆に大高巻きすることになりそうだった。
下りたところには「釣り人へ・・・」の看板があった。見てみると、ここでの釣りは有料だといったことが書かれていた。
これを見てモコモコさんは、「なんだかがめついなあ、そもそもここに放流しているのか?全く魚影見てないけど?放流してなければ料金取る資格ないよな。」と答えることのない看板に不毛な喧嘩を売っていた。
滝上には快適そうなビバーク適地があった。しかしあまりに開けていて、寒い時や逆に炎天下では生活が大変そうだ。
穏やかになった沢はカーブを重ねていくと先がまたもや暗い感じのゴルジュ状になった。
その入口にあった倒木にキノコ発見。マスタケだと思われたので、少し頂いた。
キノコ採集後行先を見ると、短いが奥にCS滝が続いているようなゴルジュとなっていた。
右岸から入る小さな流れで喉を潤してからゴルジュへ侵入した。CS滝が2つ連続してかかっているのがはっきり見えた。
いきなり深い淵となっていた。腰まで浸かって岩棚へと上がり、1つ目のCS滝は登れた。その先のCS滝が登れるか分からないので、モコモコさんには待っていてもらうことにして、モコモコさんの荷物だけ上げておいた。
2個目のCS滝へ向かって取り付いて見るが、水流をもろにかぶり勢いも強くてどうしても登れない。
そうこうしているうちに耳に水が入ってしまった。だめだこりゃということで巻くことにしてゴルジュ入口まで戻った。ガイドを見てみると左岸を巻くとなっていた。
最初からガイドを見ておけばいいのに、キノコに夢中になって安易に入り込んでしまった。
おとなしくガイド通りに、先ほど水を飲んだ右岸から入る小沢の対岸辺りから取り付いて、左岸を登っていくと踏み跡に出た。
途中赤テープが木に巻いてある踏み跡に従って進み、浅いガレっぽい所を慎重にやりすごすと穏やかになったところへとすんなり下降できた。
少しゴーロ歩きやナメ歩きをすると右岸から滝をかけて入る小荒川谷出合に着いた。
小荒川谷は明るく開けていて、暗い中を流れる大荒川谷よりも楽しそうな雰囲気だった。出合は明るく気持ちが良いところなので休憩をとった。
出合から少し入ったところに、この沢一番快適そうなビバーク適地があった。
ここからが最高に楽しかった。
苔に覆われた小滝がいくつもかかり、簡単に登れるか張り出した岩棚に乗ってほぼ水洗沿に巻けるものばかりだ。
水流脇の岩にはフワフワ感がたまらない苔で覆われていてうれしさも最高潮だ。
20m2段すだれ状の滝はさくっと右を巻いた。
滝上に出た所にある岩になにかがあったので近づいてみると、きれいな羽が散らばっていた。どうやら捕食されてしまったようだ。自然界は厳しい。
この先も、上越や東北地方の沢ではもはやこの標高では絶対に見られない苔に覆われたナメや小滝のかかる快適な遡行が続いた。
だんだんとかかる滝の規模が大きくなってきた。
しかし問題となる所はなく、ほとんどが楽しく登れ、登れない滝でも簡単に巻けた。
階段状の10mほどの滝で、悪いところはないがこの沢は全体的にぬめるのでザイルを念のため出して登った。結局この沢でザイルを出したのはここだけだった。
滝の上はS字にカーブしており奥に大きめの滝がかかっているのが見えた。
懸念の滝に近づくと、倒木のかかった2条の滝となっており、水線左を簡単に登ることができた。このあたりはちょっとしたゴルジュ状になっているが威圧される感じがない。すぐ上にかかる15mの直瀑は、右から巻いて簡単に落ち口ピッタリに降りることができた。
滝上に出ると沢が開けてきて小滝やナメを越えながらいくとすぐ先が中の二俣だった。
この二俣は水量の多い右に入った。
右俣に入ってすぐの左岸にビバーク適地があった。
この沢はどこでも泊まれそうだが、実際にビバーク適地は少ない感じがした。また、ビバーク適地でも低い所にあり増水すると水が流れてきそうな感じがした。実際はそのような増水はないのだろうか?わからないことが多い。
二俣を過ぎると沢は開け、日本庭園に見られるような滝やナメが続いていくようになった。ぬめりによるスリップには注意だが、快適に越えて行けて奥秩父なかなかやるじゃないかと生意気なことを言いながら進めた。
20m2段滝は左壁を登り、12m2段幅広滝はぬめって滑りそうで面倒なのと、気温が余り高くなく濡れたくないので右から軽く巻いて越えた。巻そのものは簡単だった。
気持ちのいいナメが続いていき、気が付くと三俣だった。三俣には鹿の骨が転がっていた。
三俣といっても右俣の水量が細いので最初は二俣だと思った。
今日は下山しても帰る手段がないため恐らく笹平(破風山)避難小屋泊まりになるだろうと踏んで、西破不山(単に破不山と言われることもあるらしい)へ直接登る中俣を選んだ。
ここから西破不山まで標高差500m。最近ダレているノロノロ足に疲れが溜まっている状態で、さらにモコモコ係数をかけても2時間はかからないで登れるだろうと踏んだ。
傾斜が割ときついナメやナメ滝が続くが、岩質が花崗岩に変わったのかフリクションがきいているので水流に忠実に登っていけた。
順調に進んだのもつかの間。傾斜が強くて登れないナメ滝が出た。
ここで素直に尾根に上ってしまえばよかったかもしれないが、滝左を巻いてさらに進んだ。やがて崩壊した岩が沢を埋めていくようになった。
すぐに水涸れしてしまった。
思ったよりも水涸れが早い。伏流しているのかもと少し登ってみたが、どうやら本当に水涸れらしい。
戻って水を汲んでいくことにした。
水汲みに結構時間がかかったが、無事汲み終えてザックを背負うと水を汲んだのだから当たり前だが、ザックがずしりと重くなった。一気にペースダウン。
加えてかなり大きな石が浮いているため、お互いの間隔をあけて一人ずつ登っていくので余計に時間がかかった。
さらに悪いことに、倒木で塞がれたり、大岩を迂回しようとするとぐずぐずの砂で登れずで余計な体力を使ってしまった。
やがて沢の大岩も苔で覆われ、踏み抜きが出てくるようになった。
これではいつ稜線にでられるかわからんということで、左岸の尾根に取り付いて登ることにした。
傾斜は急で、少しぐずついた感触があるが、岩の乗り越しがなく落石を心配せずに済むのが助かった。
かなりの遅々ペースでも確実に高度を稼いでいくと、先行していたモコモコさんから「あっ、踏み跡、鹿さんの道かな?」との声。
我々の目指す方向へと向かっているので、踏み跡を辿ることにした。
踏まれた道というのは歩きやすい。
あっという間に詰め上げる予定だった尾根に出た。
ここから上へ上へと登るだけだ。しかし踏み跡はさらに続いていたので、取りあえず踏み跡を辿ることにした。しばらく進むと、岩の隙間を繋ぐように倒木が架かっていた。最初は偶然だと思った。しかし、すぐに同じような所があり、良く見ると釘打ちされた梯子状になっていた。これは獣道でなく実際に使われていた道らしい。
かなり西破不山へ近づいたなという所で踏み跡を見失ってしまった。
ここまでくれば直登したほうが良いということで、苔で覆われた大岩と細い針葉樹林が生える斜面を踏み抜きに注意してえっちらおっちら登っていくと、なんとか登山道に出た。出た所はちょうど道標が建っている所だった。道標を見ると「破不山歩道通行止」とあったので、我々が途中辿った道が破不山歩道かな?
大荒川谷で巻いたときに出た踏み跡は柳小屋へと続くものらしいので、もしかすると昔はここから柳小屋への道が大荒川谷沿にあったのかもしれない。
西破不山山頂自体の道標は20m程東へ歩いたところに建っていた。
山頂には大きめのシャクナゲの木が生えており、花の時はきれいだろうと思った。
当初はナメラ沢又は十賊沢を下降してどこかで泊まり、翌日そのまま沢を下降とも考えていたが、時間も押してきたので素直に小屋泊まりにしておくことにした。
詰め上げた道標に戻って、ここから小屋まで標高差約200mの一下りだ。
樹林帯の中からの再出発だが、すぐに視界が開けて下に笹の広がる鞍部が見えた。おそらくあの辺りに小屋があるのだろう。
急だが、岩が上手い具合に配置?されているので効率よく下ることができた。
ゆっくりであるが一気に下ると緩やかな尾根の道となった。山頂までの詰めではバカ虫がたかってきてうるさかったが、この辺りは虫もあまりおらず気分がいい歩きだ。雷が鳴り始めたが、まだ遠い感じだ。なんとか小屋まで待ってくれるよう祈りながら進んだ。
小屋にかなり近づいたと思われるものの、明るいが樹林帯の道なので直前になるまで小屋は見えなかった。そのため、ヒョコっと小屋が見えたときはうれしかった。
小屋は建て替えられて間もないのかとてもきれいだった。しかし場所柄か、窓は観音開きの鉄扉で、出入り口は2箇所あるが重い鉄製の引き戸で、全てを閉めると真っ暗となってしまう。
それでもきれいな乾いた床で雨風を心配せず過ごせるということは素晴らしい。
荷物を降ろして着替えると、焚き火はなくても寛げる。行動中心配した雨も降らないでいてくれたので、換気と明かりとりで窓を開けると快適だ。
なかなか快適で良い小屋だと話していると、風が強くなってきた。標高が高いだけあってさすがに関東の山でも寒くなってきたので入口の戸は閉めることにした所ポツポツと大粒の雨粒が落ちてきた。
これは夕立になりそうだ。あわてて窓を閉めた途端ザーッと雨が降り始めた。
入口の戸を閉めても隙間から冷たい風が吹き込んでくるので、持参していたシートで塞いだ。
沢中で降られなくてよかった。また、今日小屋泊まりにしてよかった。変に早く詰め上げられてどこかへ降りようとしていたらこの土砂降りにつかまっていた所だった。
夕立なので、大雨は1時間ほどで落ち着いた。
夕食を済ませ寝る準備を始めた頃にはすっかり雨が上がり外に出たところ、風向きが南風から北風に変わっていた。これはもう一雨あるかもと小屋内で話した直後再びザーッと土砂降りの雨。ラジオでは北関東一帯に大雨洪水警報が発令されたと告げていた。
そんな騒ぎをよそに、洪水の心配無用のしっかりした新しい小屋で雨漏りの心配もなく眠りに就いた。
7月28日(晴れときどきくもり)
コースタイム;笹平避難小屋4:51〜甲武信小屋6:18〜甲武信岳6:35〜甲武信小屋6:45/7:05〜戸渡尾根分岐7:38〜徳ちゃん新道分岐9:05〜登山口11:00〜西沢渓谷バス停11:41
当初はナメラ沢を下降する予定だったが、また西破不山まで登り返すのが面倒なのと、どうせ登るなら甲武信岳へ登る方が川又から繋げた感があっていいなということで、徳ちゃん新道を降りることにした。
最初のピョコを越えた辺りでいきなり登山道を横ぎるものが現れた。鹿さんだった。あっという間に斜面を駆け降りていった。
回りを見ると丁度鹿さんの乗り越し地点らしく、あちらこちらに踏み跡が見られた。
天気はガスが掛っていたが、出発して進むにつれてガスが晴れていった。
十賊山への登りをこなしていると、逆走の男女二人組と出会った。少し話をさせていただいた所、甲武信小屋でテント泊だったとのことだ。昨晩の雨はやはりひどいもので、少しテント内も濡れてしまったとのことだった。
そこから少し登ると、岩質がまた花崗岩に変わったのかザレたところが出てきた。一旦視界が開け再び樹林に入ると巻き道分岐だった。
巻き道に入ると、2人組の登山者に出会った。
そこからほとんど高低差のない道を行くとヒョコっと甲武信小屋に着いた。
休憩すると山頂に行きたくなくなるので、甲武信小屋のウッドデッキに荷物を置いて水だけ飲んで空身で山頂へ向かった。
さすが百名山だけあって、登山道は良く整備されており登り易かった。しかしもっと人が上り下りしているのかと思ったが、1パーティーとすれ違っただけだった。皆既に登って行ってしまったのか?今はやりの山ガール・山ボーイはここにはいないのか?
お陰で静かな山頂を堪能することができた。富士山は少し傘を被っているものの良く見えた。
小屋に戻り、ウッドデッキに設置されたベンチとテーブルが開いていたので、ゆっくりと行動食を食べた。
長らく来ていなかったが、その間にソーラーパネルが設置され、トイレが増設されていた。
小屋でジュースを売っていたら買おうと思って中を覗いてみるとジュースは売っていなかったが、日本酒やピールの他に缶チューハイ(氷結)やワインまで売っていた。
我々が鶏冠谷を登ったときに素泊まりで泊まった所(中2階)は、入口から少し見える所だった。あのときは、適度にほったらかしでなんだか居心地がよかった覚えがあった。
デッキのベンチでゆっくり休むことにした。
腰を落ち着けると、自然に当時の思い出話が出た。
11月で寒かったものの(翌朝沢靴が凍っており、ストーブで融かさないと履けなくなっていた。)、天気がよかったためか宿泊客が多かった。我々はポーンと寝袋を渡され隔離されたような状態で泊まったのだった。ある意味快適だった。食事付きは布団なのかな?
当時はトイレは宿泊客も外へ出て少し離れた所へ行かなければいけなかった覚えがある。
そろそろ降りようということで、下山は十賊山経由で行くことにした。
山頂直下はやはりザレていて登り難かった。後ろを振り返ると甲武信岳が良く見えた。すると実際山頂に居るときは全く気が付かなかったのだが、山頂直下がかなり下まで大きく崩壊していたのに驚いた。
意外に長い登りに文句が出てくる頃にようやく山頂到着。
鶏冠尾根分岐を過ぎれば間もなく戸渡尾根分岐だ。
尾根を降りはじめると、ぽつぽつ日帰りで登ってくる人とすれ違うようになった。
標高が高く、雪国の山でないため樹林帯の中を降りていくのでとても涼しい。上越や東北の山とはえらい違いだ。
特に谷川や飯豊・朝日だととっくに森林限界上で晴れていれば強烈な直射日光で焼かれ、悪天候だと息を整えている余裕ももてない印象があるだけに新鮮な感じがした。
そんな状態で涼しい為、休憩をとらずに徳ちゃん新道分岐に着いた。分岐は少し平坦でザックを降ろせる余裕があるのでここで休憩をとった。
昔の地図では徳ちゃん新道の方が破線となっていたが、今はこちらが主流のようだ。
最初はヤセ尾根から始まるが、すぐに尾根が広がって歩きやすくなる。
ここでずっと気になっていた風景がでてきた。
沢を歩いているときも思ったのだが、笹の葉が全く茂っていないのだ。葉が出ていてもほとんど立ち枯れているような状態でぽつぽつある程度。他には根元に今年出たばかりのようなものが少しある程度だ。
もう少しすると葉が茂るのか全く分からないが、奥多摩も前はもっと笹の葉が茂っていたと言う人もいたので、鹿の足跡の多さから鹿に食べられてしまったのかなとふと思った。
ここまで順調に降りてきたが、後もう少しで下り終わると言う標高1400m辺りからが大変だった。
急斜面になり、これまでの下降でフエルト靴の裏にべったりと泥がついてしまいツルツル滑るのだ。いつものことだが、うわっ、ぬおっと声を上げながら下降してようやく登山口に到着。
降りたとたん辺りは観光地。きれいな服装でいい匂いをさせた人達が西沢渓谷へと気持ちのいいハイキングをしてるきれいな道だった。
途中のヌク沢で汚れた靴やスパッツを洗い流してバス停へと向かった。
バス停手前ではきれいなトイレが建っていて時代の移り変わりを感じた。
辿り着いたバス停辺りは記憶とすっかり違ってしまい、寂れた感じになってしまっていて、今度は山人が浦島太郎状態となった。
ここでは着替えもできないので少し先へと歩いていくと立派な橋へと続く道路に出た。これが初日に入山した所へと続いていくのか。
さらに道を歩くときれいなトイレが見えたので、着替えをすることにした。ついでにトイレも済まそうと最初にモコモコさんが入ったところ、水が出ないとのこと。洗面所も使えず顔を洗うこともできないらしい。
そこで、お腹もすいたので着替えとパッキングを済ませてもう少し先にある「道の駅みとみ」へと行くことにした。
これが正解で、道の駅では食事もとることができ、更にバスを待つ間に雨がサーっと降ったりしたのが濡れずに済んだ。
時刻通りにバスがやってきて(この辺りは自由乗降できる)無事乗り込むことができた。
乗り込んでびっくり。朝、十賊山への登りで出会った方と再会。ついうれしくなりお話させていただいた所、ナメラ沢の状況を聞くことができた。なんでもナメラ沢は最近崩壊が進んでいるとのことだった。
登山道が付け替えられていたり、道路が新しくできていたり、沢は崩壊が進んでいたりということを考えると、今回はおとなしく登山道を降りて正解だったかなと思った。
さすがに塩山駅に着くと日差しが強烈で盆地の為暑かったが、標高が高く湿度も低かったので体もほとんどべたべたしていなかった。これならば早く帰った方が良いということで、お風呂には寄らずにそのまま各駅停車でおとなしく家へと帰った。
後日談ですが、翌日早速昭文社の登山地図を買って見比べてみました。
入川沿の道は、一目瞭然、見事に付け替えられていたのでした。また笹平避難小屋が破不山避難小屋へと名称変更していたり、以前あったはずの登山道はすっかり地図から姿を消していたりと浦島太郎状態でした。
やはり行きなれない山域へ入るときは、最新の地図(情報)を仕入れないといけない、何事も情報は最新のものを、と深く反省したのでした。
沢の感想は、北面で全体的に暗いが、直登可能な滝がほとんどで、登れない滝もいやらしい草付き泥付き皆無で素直で小さく巻けると思いました。
なにより、入渓(入山)地点の標高が高いので、虫がほとんどいなくて快適で、これからもう少し足を踏み入れたいなと思いました。
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三峰口駅 ここは変わっていなかった |
川又バス停にはきれいなトイレあり |
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入川観光釣場 区画毎に番号がついていた |
入川渓谷沿の林道入口 |
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森林軌道跡 結構きれいに残っていた |
森林軌道跡は楽しいアプローチ |
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赤谷沢出合 ここから入渓していれば・・・ |
一本手前の尾根を間違えて下る |
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降り立った先にはまだゴルジュが・・・ |
水はやはり冷たい |
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思ったよりも浅いゴルジュで助かった |
大岩の乗り越しが必要だが、倒木が梯子となり楽勝だった。 |
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楽しいところ |
倒木渡りをこなせばゴルジュ終了 |
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金山沢出合 |
北面の沢なので暗い |
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しかし、楽しく遡行できる |
ビバークポイントから少し先にあった崩壊地 |
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ゴンザの滝 |
巻きの途中から |
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BPから見える、対岸の巻き降りた所にある「釣り人へ」の看板 |
マスタケか? |
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ゴルジュにかかるこのCS滝が登れなかった |
小荒川谷は明るい滝をかけて入る |
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出合のすぐ上流には最高のビバーク適地があった |
苔苔フワフワうれしー |
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このくらいの大きめの滝の後は |
苔むした小滝やナメが続く |
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ここも苔滝となっていた |
この滝は右から巻いて越えた |
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滝上は穏やかになり間もなく中ノ二俣 |
二俣付近のビバーク適地 |
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相変わらず楽しい |
ヌメリ気味なのでスリップ注意 |
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源流部であるが以外に大きな滝がかかっていた |
すぐに日本庭園風の流れに戻る |
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三俣 |
しばらくナメやナメ滝が続く |
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この先しばらくで、大きな浮き石やぐずぐ斜面が続くようになった |
最初は獣道だと思った |
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かつて道だったことが判明 |
登山道に出たところに建っていた道標 |
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鞍部まで下る。正面の十賊山にはあやしい雲が・・・ |
笹平(破不山)避難小屋に到着 |
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しっかりしたきれいな小屋だが、戸や窓を閉めるとほぼ真っ暗だ |
笹原からスタート |
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十賊山巻道分岐手前の眺めが良いところ |
甲武信岳への登りで見えた富士山。小さな笠を被っていた |
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さすが3県に跨る百名山、りっぱな山頂標識が建っていた |
甲武信小屋 |
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十賊山への登りで見えた甲武信岳 崩壊が下まで続いている |
笹の葉が茂っていないのが気になった |
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