山域 |
吾妻連峰 |
コース |
高湯温泉〜家形山避難小屋〜家形山〜ニセ烏帽子山〜谷地平避難小屋〜中吾妻山〜議場〜秋元湖入口 |
〜天気に恵まれようやく吾妻の懐へ〜 |
日程 |
2018年3月2日〜3月4日 |
天候や体調不良(一番はスコップの忘れ物)のため、すでに3度も吾妻に行ったが、奥まで入るどころか稜線さえも立っていない。
2月は山に行こうとすると天候が荒れるサイクルになってしまい、家でヌクヌクして、オリンピックでもないと放送されないカーリングに息をのみ、アイスホッケーに興奮している内に時はあっという間に過ぎて、3月になってしまった。
3月に入るとスカイラインの除雪が始まってしまう。なんとしてもその前に吾妻の奥へと気合いを入れ直した。
昨年はグランデコから土湯温泉(無理矢理言えば東西)に横断したので、今年は高湯温泉から裏磐梯(これも無理矢理言えば南北)で縦断することにした。
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データ |
アプローチ
東京駅6:40-福島駅8:36/9:25−ハイランド前10:01
コースタイム(天気)
3月2日(曇りのち晴れ 強風)
花月ハイランド10:37〜登山道入口11:03〜スカイライン横断点12:09〜山鳥山13:49〜家形山避難小屋15:51
3月3日(晴れ)
家形山避難小屋7:34〜五色沼分岐8:11〜家形山8:50/9:30〜ニセ烏帽子山10:54〜烏帽子山巻き終わり(下降開始)12:29〜大倉深沢横断点14:13〜谷地平避難小屋15:00
3月4日(晴れ)
谷地平避難小屋6:10〜大倉側横断点6:42〜中吾妻山と1933mPとの鞍部10:33〜中吾妻山11:00〜下降開始11:15〜林道14:09/14:26〜議場14:56〜隧道15:12〜秋元湖横断開始地点15:48/16:02〜千貫16:55/17:05〜秋元湖入口バス停17:25
ルートはこちら
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3月2日(くもり一時雪のち晴れ 終日強風)
コースタイム; 花月ハイランド10:37〜登山道入口11:03〜スカイライン横断点12:09〜山鳥山13:49〜家形山避難小屋15:51
本来ならば、前日から入山する予定であったが春の嵐になるというので一日遅らせた。
今日も東北地方ではまだ嵐が残っているが,樹林帯の行動なので実行することにした。
今回の嵐は兎に角にも風が強いのが特徴で、秋田新幹線は運休が既に決定しているものが出ていた。
東北新幹線は問題ないみたいだなと順調に乗り込んで車内で朝食を摂ったりしていると、車内の案内表示板に山形新幹線も運休と出てくる。
倒木でもあったのかな?と思ったら、強風の影響で運休だそうだ。
更には東北新幹線も盛岡から新青森は運休となっていた。この辺りでは「そうとう風が強くなるみたいだな」とある意味他人事だった。
しかしながら、小山駅や宇都宮駅などで発車時刻に遅れが出始めた。なんと東北新幹線も強風の影響がじわじわ出始め、“仙台から先は運休となってしまった。そのため各駅全てのホームに列車が入って一杯なため、出発できない”との車内放送が入った。
バスへの乗り継ぎは時間を取っているので多少の遅れは平気だが、これ以上遅れるとバス乗車前にいつも行っている準備が出来なくなるので困るな。
うとうとしながらそんなことを考えていた。
新幹線は遅れを取り戻すためか、いつもより速度を上げて運転しているように感じた。
新白河駅辺りで雪が舞い始め、郡山駅は吹雪いていた。更には、東北本線では郡山から北は運休だそうな。やばし!!、前回と同じか?!!!。内心焦りながら窓の外を見ていると、郡山駅を過ぎると雪は止んだ。
途中遅れを取り戻したようで、定刻で福島駅に到着しそうだ。
〜ここでしばし山とは関係ない東北新幹線の話〜
「はやて」に使われているE2系までは必ず各車両のデッキにスキーやスノーボードを立てかけておける所謂スキーボックスが設けられていたが、E5系には荷物置き場が設けられていなくて特にスキーなどの長物の置き場所に困っていた。
一度、車掌さんではなく車内警備の方にスキーボックスがなくて困ると愚痴を漏らしたことがあったが、同様の苦情があったのか今冬になってE5系に乗ったところ偶数番号車両(各車両にあるかもしれないが未確認)の二人掛の車端席(東京側)を潰して荷物置き場が設置されていた。これはとても助かる。
この荷物置場は大き目なのだが、途中駅から乗ってきていた大型スーツケースを持った数人分の荷物が各人大きくて、荷物置き場だけでは足りないので、3人掛けの最後部座席の後ろにも荷物を置いていた。我々は荷物が大きく重いので、いつも通り早めに席を立ち荷物を背負ってデッキに立って駅到着を待つ間、大きな荷物だなと思いながら何気なくそれらスーツケース眺めていると、その内の一つのスーツケースが新幹線のブレーキがかかるとともに通路に出て動き出した。
あっと思った瞬間、スーツケースはくるっと回って見事に荷物置き場と二人掛座席後ろとの空間にすーっと吸い込まれるように入っていった。
全く人の手が掛かっていないどころか、その近くに座っていた人も気がつかないほど自然で見事な動きに感心すると同時に笑ってしまった。
早速モコモコさんにそれを教えたところ、可笑しさのツボにはまったらしく吹き出してしばらく笑いが止らなくなってしまった。
〜再び山の話しに戻ります〜
福島駅でいつも通りに準備をする。前回は寒かったが今回は寒くない。バス停へと向かいバスを待っている間は風が吹き付けてくるので多少は寒いが、春の風の気配だ。
バスもいつも通りに途中からチェーンを巻いて登って行き、定刻に到着した。
ここまで来ても風は強いが寒くないので薄着になって、体操をする。
花月ハイランドの駐車場脇の小路からスタートして、スカイラインの除雪終了点間際でスカイラインに合流する辺りで車の側で準備する人発見。
スキーではなさそうだが、他に人がいるとラッセルにはならないので少し安心する。
スカイラインに合流すると、その準備をする人に見覚えが。もしかしてと挨拶をすると、思った通り数年前にお会いしたTさんご夫妻だった。
ご夫妻も我々のことを思い出して下さり、しばし談笑。軽く適当なところまで往復してくるとのことだ。
ご夫妻にお会いするまでは旧吾妻スキー場を下ってきたら旧バニーハットからスカイラインを延々と歩いていたが、ご夫妻に旧バニーハット裏からさらに下まで続くルートを案内していただいたお陰で、今では無駄なスカイラインの歩きをせずに済んでいる。感謝です。
一足先に我々が出発。
堰堤工事のためか、それともスカイラインの除雪が始まったのかゲートの先までしっかり除雪されていた。
いつもは路肩の雪に登りゲート横を回り込んで先に進むのだが、昨日雨だったためか路肩の雪が硬くてスキーでは段差を上がれないので、一度スキーを外してゲートをまたいだ。
登山口から先は昨日か早朝かわからないがツボ足で歩いたような跡があり、うっすらと雪が被っていた。
昨日の高温と雨で雪が締ったのか、今日降った雪の分だけは沈むがほとんどもぐらない。
風が吹き抜けない斜面で早速暑くなる。
天気も曇りであるが回復傾向にあって、うっすらと日差しが届くようになってきた。
堰堤工事現場に着くと、早くもTさんご夫妻が追いついてきた。相変わらずパワフルだ。Tさんご夫妻は荷物が軽いからと謙遜されていたが、たとえ我々の荷物が軽くてもモコモコさんはあのペースでは進めないだろう。
ご夫妻はあっという間に我々を追い越し姿が見えなくなってしまった。
その後我々はご夫妻に追いつくことはなく、再び出会ったのはご夫妻が往路を下降しているときだった。
汗がひどくならないように息を整えつつひたすら登って、スカイライン横断点にようやく辿り着いた。
いつもながらスカイラインを横断するとガラッと変わって、気象条件がもろに影響するようになる。今日は強風が吹き荒れているので、ここからこの強風との根比べが始まる。
横断点から先の一度傾斜が緩やかになるところも、ビュービュー風が吹いてじた。思ったよりももぐる雪であるが、Tさんご夫妻のトレースのお陰でスイスイだ。
不動沢分岐前の軽く登った辺りで腹拵えしようと一度荷物を下ろしていると、Tさんご夫妻が下山してきた。トレースのお礼を言い我々はさらに先に進んだ。
トレースはその直ぐ先で終わっていた。この先風が更に強まるので、先に進むのをやめたのだろう。
我々もウエアのベンチレーターを閉めたり、手ぬぐいから防寒用の帽子に替えたりと強風防寒対策をとった。
不動沢分岐から一登りしたところで福島市街地の展望台のようなところまで来たが、風が強く飛ばされてきた雪で煙ってしまい前回に引き続き市街地を見下ろすことは出来なかった。
山鳥山までの何段階かに分けて我慢の登りであるが、風は強いもののさほど苦労はなかった。
ところが賽の河原に近づいてくると、本日の強風が本格的に威力を発揮するようになってきた。
樹林帯であっても飛ばされてきた雪煙で視界が悪くなったり、突風が吹いたりするのでその都度立ち止まることになった。
時折ゴーッと吹く風をやり過ごしながら山鳥山到着。
前回とは大きな違いで、2時間近く早い。
風は強いが、天気は悪くないどころか回復に向かっているし、ラッセルもさほどないので今回は小屋到着が約束された感じだ。
早めに着いたので気象条件がよければのんびり休憩していきたいところだが、今は強風が吹き抜けているのてで湯の平付近まで進んで休憩した。
井戸溝への登りに入る辺りからは、木の幹だけでなく木全体に雪がまとわりついていて少し冬の名残を感じた。
井戸溝の橋は完全に埋まってなめらかになっていて快適に通過。
慶應山荘分岐前の本日最後のまとまった登りが終わる辺りの「ゴミは持ちカエル」看板は完全に埋もれていた。
「埋もれちゃったねー、慶應山荘やってるかな?」と軽く口をたたきながら進むと、山荘分岐。
営業案内のお知らせが見当たらない。少し入ったところにあるのかな?と探してみるが見つけられなかった。
強風で飛ばされてしまったのかな?
いずれにしても今回は山荘に寄っていく予定はないので、深入りせずにそのまま通過した。
分岐から稜線を見ると、雪煙で見えない。そうとう風が強いらしい。こんな状態では、昨日頑張って入山してもおそらく今日は停滞だったであろう。一日遅らせて正解だった。
ここから避難小屋まで1時間かからないで行けるはず。
強風の中あと一頑張りだ。
山荘分岐からはいつも軽いラッセルになるが、これまでほぼラッセルなしで来られたので比較的余力がある。
途中、積雪期でも見上げないと見られない「富士フィルム」の標識が、今回は目線を少し上げるだけの高さで見える。こんなに埋まっているのは初めてだ。
予想通りの時間に到着出来た。
小屋に着いて、日没までに余裕があってよかったと本当に思った。
なぜならば入口扉がほぼ埋まっていたからだ。
この小屋の立地は家形山の懐のようになっていて、風の吹き抜けをかなり避けられるのだが、今日はあまりの強風で地吹雪状態で小屋が雪で煙ってしまうほどだ。
2人で協力して除雪して小屋へ入る。前回ほぼ半日費やしてもスコップを掘り出し回収しておいてよかったとつくづく思った。
小屋の窓は全て雪に覆われ完全穴蔵生活となったが、ビュービュー吹く風の音を聞くといつにもまして小屋のありがたさを感じる。
お陰で風雪に悩まされることなく、乾いた床で快適に過ごすことが出来た。
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登山届を提出して出発 |
雨の後雪になったらしい 木に吹き付けられた雪がべっとり着いている |
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スカイライン横断地点 |
強風が吹き付けてくるようになった |
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進むにつれ冬の装いになっていく |
井戸溝の橋は完全に埋まった |
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「ごみはもちカエル」の看板はすっかり埋まった |
慶應山荘分岐 稜線は雪煙で煙って見えない |
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こんなに埋まっているのを見るのは初めて |
いつも風が穏やかなところも今日は強風が吹き荒れている |
3月3日(晴れ 朝の内風強い)
コースタイム;家形山避難小屋7:34〜五色沼分岐8:11〜家形山8:50/9:30〜ニセ烏帽子山10:54〜烏帽子山巻き終わり(下降開始)12:29〜大倉深沢横断点14:13〜谷地平避難小屋15:00
今日は東大巓まで行ってから谷地平に降りるつもりなので早めに出発したかったが、モコモコさんがノロノロしているので遅くなってしまった。
ガンチャン落しを登った。いつも雪崩が気になる場所だが、今回は春の嵐の強風により雪崩れそうな雪は吹き飛ばされたのか安定していた。
それどころか春の嵐の影響で、極厚モナカになっていたりしてたまに後ろ滑りする。特に五色沼と家形山分岐に出る直前からシールが効かなくなり、板を外して登った。先を見ると家形山直下の斜面はクラストしているらしくテラテラと光っている。
これではシールが全く効かないので、ツボ足で登ることにした。
モコモコさんの板には先端に穴が空いていないので担ぐことになる。風がまだ治まっておらず、特に家形山への斜面は風が抜けるところなので、風にあおられるのではないかと不安顔。
結局お互いの板を交換して、山人がモコモコさんの板を担いでモコモコさんは山人の板を引いて登ることになった。
思った通り斜面は更に厚さを増した硬いモナカで、重荷を背負ったツボ足で蹴り込んでようやく割れるものだった。シールでは登れない。
風に時折あおられながら慎重に登ってなんとか家形山の山頂台地の一角まで登り切った。
ここからは傾斜がほぼなくなるのでスキーを履いていける。
樹林帯に入って直ぐの所に風の当たらないところがあったので、休憩した。
主稜線に上がると県境稜線は樹林帯となり、シールが効くようになった。
家形山山頂台地は木が立て混んでいるだけでなく、強風により硬い波打った雪面になっているので右に左に迂回しながらとなって通過に時間がかかった。
下降なのに登りと同じくらいの時間を掛けて、兵子が見える鞍部に到着。ここまでくると幾分樹林間隔が開けて歩きやすくなる。
ニセ烏帽子山への登りにかかる頃から風が治まってきて、天気がいいこともあり暑くなってきた。
幸いまだ雪が腐っていないので足取りは軽い。
ニセ烏帽子山山頂前後はいつもうねる雪堤となっているのだが、今日は比較的まろやかな雪堤だった。
先には白く光る烏帽子山が見える。雪があるときは烏帽子山は登らずに南斜面を巻くのが恒例なので、鞍部から巻きに入る。
この頃から時間の経過と共に気温が上昇して滑らなくなる。あまりにも引っかかったりして滑らないので見てみるとシールに団子が付いていた。
シールワックスを塗ると効果てきめんで滑るようになる。
ところが、ワックスがはがれるのが早いのかすぐに団子が付くようになる。見てみると今度はエッジにまで凍り付いた状態で団子が付いている。
再び板を外して団子をはがしてからワックスをごりごり塗りつけた。
ワックス塗りをしたりするだけであっという間に時間が過ぎてしまう。
烏帽子山をそろそろ巻き終わるところまで来た。
計画では東大巓まで行く予定だったが、シールに団子が付きペースダウンしたのと暑さで体力消耗したこともあり、東大巓まで行くと今日の雪質を考えて谷地平まで行く前に日没を迎えそうだ。東大巓は断念した。無理はしない。
そうと決まったらとっとと下降したくなった。
相談の結果、昭元山との鞍部手前から谷地平へ向かって下り降りることにした。
下降を初めて間もなく、再び団子が付き始めた。ワックスを塗るが直ぐに団子が付いてしまう。
コールテックスにしてからシールが張り付かなくなったりというトラブルとは無縁になっているが、山中ではシールを外すことは極力しないでいた。今日は天気がいいしシールのままだと効率が悪すぎるし、引っかかりが酷いのにウンザリして、シールを外していくことにした。
外した途端嘘のようによく滑る。
モコモコさんは意地になってしばらくシールで降りていたが、とうとう引っかかって転倒。さすがのモコモコさんもシールを外した。
シールをはずした後は順調に大倉深沢渡渉点まで来た。
渡渉点にスノーブリッジは掛かっていたが細いので、少し上流にある太いブリッジを使って横断した。
横断後には谷地平への登りがあるので再びシール装着。
風も穏やかで日差しがあって温かいので、ついでに休憩。
樹林でなく雪原であるためか、シールに団子は付かなくなった。
一段少し急な斜面を登り、小さな雪原から更に少し上に登ると広々とした雪原の谷地平だ。天気がいいのでぐるっと周りの稜線を一望できるいいところだ。
のんびりと小屋へ向かっていき、台地状の谷地平から軽く降りれば小屋は間もなくだ。
姥ヶ沢に沿って上流方面へ歩くと直ぐに小屋が見えた。本来の渡渉点へ行くと、ブリッジは架かっているが、ブリッジまで急な硬い段差がかなりの高さで出来ていたため、少し戻ったところにかかるスノーブリッジを渡った。
谷地平から来ると、小屋の入口は反対側にあるので回り込んだ。
予想はしていたが、扉は雪で埋もれていた。それでも1/3くらいは出ているだろうと思っていたので、ほぼ埋まっている状態を見て今年は寒波が続いたのと、凄い風だったのだなと改めて思った。
今日も扉の掘り出しだ。
二人で手分けして扉の掘り出しと、除雪した雪の排除を行い30分近く掛かって、楽に出入りできる状態にできた。
昨日といい今日といい、除雪で行動が終わる一日だった。
小屋に荷物を運び入れ、モコモコさんに小屋内での荷物整理をしてもらっている間に水汲み。
水作りをしないでいいのがこの小屋のいいところだ。お陰で小屋内に日が差してポカポカ状態の内に落ち着くことが出来た。
日没までまだ時間があるが、屋根などの構造上小屋内の日が陰るのが早い。日が当たらなくなると一気に寒くなる。
着込んだがスースーするのでテントに潜り込むことにした。
小屋ノートを見たりして「連休でもないし、もう誰もこないよねー、でもこれから来るような勇者いないかなー」などと言いながらまったりしていると、なんだか生き物が立てる音がする。最初小屋内にネズミが出たかと思ったが、だんだん音が大きくなり、明らかに外から金属音がする。猿が出たのかと思った。モコモコさんはこの暖かさで熊が冬眠から覚めて小屋に来たのかと思ったそうな。
テントから出て見ると、ちょうど外梯子を登って窓を開けて男性がヒョッコリと顔を覗かせた。
扉から入れることを教えてあげるとすぐに小屋に現れた。単独の若い男性で、一瞬「○ら○の仲間のS田さん」が若返ってきた(お会いしたことはないけれど)のかと思うようななんだかエネルギー満ちあふれた感じの方だった。。
水汲みを済ませた男性と改めてお話をすると、なんと今朝グランデコを出発して中吾妻山を踏んでから一気に谷地平避難小屋でやって来たそうだ。
天元台から出発したとか、東大巓から下降したとか、中津川の源流部を使ったとかなら分かるか、稜線を忠実に辿ってくるとは恐るべきスピードだ。最初の印象はある意味当たっていた。
さらにお話を進めていくと、yanmer009さんとおっしゃる方で「全ての吾妻山と巓を結ぶ旅」を実行しようとしている本物の勇者だった。
スカイライン除雪前に谷地平に降りるのは(山モコにとってかなり)勇気がいるので、仲間がいて嬉しい限り。yanmer009さんのお陰で、楽しく過ごすことができた。
yanmer009さんも山レコに記録を載せているとのことだったので、下山後覗いてみるとあちらこちらに行かれている様子。もっと色々とお話を伺えばよかったな。
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風はまだ強いがいい天気 |
登るにつれてカリカリになってくる |
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とうとうシールが効かなくエッジも立たなくなったのでツボ足で登る |
板を担いで(モコモコさんは引いて)引き続きツボ足で登る |
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登り途中から五色沼と一切経山 |
あそこを登れば板担ぎも終わる |
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登り切った ここから板を付けていける |
ガリガリ波打つ雪の樹林の迷路状態の山頂台地 |
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兵子が見えた |
抜けるような青空の下雪堤を行く |
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ニセ烏帽子山山頂 |
真っ白な烏帽子山は南斜面を巻く |
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昭元山が見えた 巻き終わりももうすぐ |
時間も押してきたので谷地平へ下降する |
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シールに団子が付きまくりここまで来るのにえらく時間が掛かった |
途中からシールを外して降りた 大倉深沢横断点から前大巓方面 |
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シールを再装着して谷地平へ登る |
最高の谷地平の雪原歩き日和 |
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夏道の渡渉点のブリッジは使えなかった |
少し下流側にかかるスノーブリッジに迂回した |
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谷地平避難小屋 ここまで埋まっているのは初めて |
快適に出入りできるようにするのに30分近くかかった |
3月4日(晴れ)
コースタイム; 谷地平避難小屋6:10〜大倉側横断点6:42〜中吾妻山と1933mPとの鞍部10:33〜中吾妻山11:00〜下降開始11:15〜林道14:09/14:26〜議場14:56〜隧道15:12〜秋元湖横断開始地点15:48/16:02〜千貫16:55/17:05〜秋元湖入口バス停17:25
早起きして、3人で記念撮影をして出発した。
yanmer009さんは姥ヶ原へ、我々は昨日のトレースを辿るように中吾妻山方面へと向かう。
途中トイレタイムをとったりしたので、小屋出発は比較的早かったが大倉川を横断したときにはいつもの出発時間とさほどかわらない時刻になっていた。
少し沢を歩いて登りやすそうな所から台地に上がる。
1933mPと中吾妻山との鞍部目指してひたすら進む。
大倉川横断点からyanmer009さんのトレースと少し外れた所を進んでいるので、ノートレースとなって少しもぐる状態だ。
最初は風が吹いて涼しいが、だんだん稜線の陰に入って風が抜けなくなって暑くなってくる。
そのたびに一枚ずつ脱いでいくので時間ばかりかかる。
やがて日も昇ってきてぐんぐんと気温が上がっていき、汗が出てくる。
昨日以上に気温が高くなって、ペースがさっぱり上がらない。
覚悟はしてたが辛い登りとなった。途中ウサギさんの食堂となったらしき所があって、木の皮を食べる様子を想像して心を和ませた。
標高1600m近くになると本格的に登りに入る。これまで先頭を歩いてきたが暑さとモコモコさんの欲望がぎっしり詰まってずしりと重い荷でペースが上がらないので、荷物の軽いモコモコさんに長めに先頭を行ってもらうことにした。
標高が上がると対岸に聳える東吾妻山が見えるようになる。
「yanmer009さんどの辺登っているのかな?」と東吾妻山を見ると「yanmer009さん早いから山頂に着いてるんじゃない?」とモコモコさんから返事があった。実際はこの時点で東吾妻どころか吾妻小富士まで登頂済みだったことが後日判明(○○吾妻山だけでなく吾妻小富士も行くとはなんと律儀な)。
我々も頑張ろうと遅いペースながらも登って行くと、yanmer009さんの下降するトレースと合流した。
下降と登りでは少しルート取りは異なるが、極力トレースを利用させてもらった。潜らないので楽さが違う。
モコモコさんから遅れがちになったところで、既に全てのベンチレータを全開にしてるモコモコさんを見習って、オーバーパンツのベンチレータも全開にした。暑さが和らいだので幾分楽になった。
ようやく稜線が見えた。見えてからが長いが風が吹き抜けるようになったのでさほど苦痛もなく稜線近くのなぜか白く木が乏しい雪面が広がるところまで進めた。
ここで少し休憩をとって鞍部を目指す。
入山前の予報であるが今日は9:00頃から強めの風が吹き始めるとのことだった。予報が当たったようで、稜線では強めの風が吹き始めていて、山の陰から出始めた我々の所にも若干吹き下ろしてくるようになった。。
稜線に出る前にベンチレータのファスナーを閉める。気温が高いので、一枚服を着なくても大丈夫だった。
中吾妻山まで稜線に忠実に辿ろうとしたが、モコモコさんが西側を巻いていくことを主張したので素直に従った。
登り気味に巻いて行くと、山頂から降りてきたらしいyanmer009さんのトレースと再び交差した。
我々はそのまま巻き続けて中吾妻山北西のヒョッコリピークと繋がる尾根に出た。
モコモコさんから例の「私山頂に行かなくていいや」が出たので、単独で山頂を往復することになった。
風はあるが天気がいいので、山頂からは恐ろしくいい眺め。
360℃の展望だ。
気になる秋元湖を見ると真っ白で渡れる状態であることがわかり一安心。
秋元湖が渡れないと延々と湖岸の林道を歩かなければならず、最低2時間は歩きがプラスされるため、湖の凍結状態が非常に重要になってくるのだ。
一通り写真を撮り終えてモコモコさんの待つところへ向かう。
登りはさほど気にならなかったが、下りは混んだ樹林を右に左に避けながら面倒で、モコモコさんは来なくて正解だったと思った。
モコモコさんはどこだと見回すと声がしたので声の方向を見ると、モコモコさん発見。樹林の陰で風を除けて待っていたらしい。
今回はモコ穴は掘っていなかった。
風が強まっているので合流してすぐにコンパスを合わせてGPSで方向を確認したら休憩せずに下降に入った。
最初は背の低い混んだ樹林帯の下降。雪質がいいとこんな所でも楽しいのだが、今日は波打つガリガリの雪面だったりするところが多くしばらく我慢の下り。
思ったよりも標高の高いところで雪が柔らかくなってきた。
標高1750m辺りまで降りると樹林間隔も開いて快適だ。しばらく順調に進んでいくが、例によってシールに団子が付き始めた。
ワックスを塗り込む。昨日は塗った傍から団子が付いたが、今日は気温が上がりすぎて雪が張り付く以上に融けていくのかワックスの持ちがいい気がする。
快適だ。モコモコさんも「なんだかすっごい楽しい」と喜んでいる。
全体的に中吾妻山から下降する斜面は適度に滑る雪質だった。
調子に乗って方向を少しはずして中津川に寄りすぎてしまった。
ちょうど傾斜が緩んだところにまで来ていて、おもいきり南に向かってトラバースしないと軌道修正できない。シールでは歩きになってしまう。
そこでここからシールを外していくことにした。
モコモコさんはこのままシールで行くと言うので先行しておいてもらうことした。
スタートするまでかなり時間が空いてしまったが、やはりスキーが滑ると早い。あっという間にモコモコさんに追いついた。
追いついた所は調度軌道修正が終わったところだった。
シールを外すとよく滑り、広葉樹林帯が適度に生えている快適な斜面を下っていくのは楽しい。滑りを楽しんでいると、前方に茶色がかった小動物が走って行った。一瞬しか見えなかったが、おそらくテンだろう。ウサギさんでなかったが、動物さんを見られて嬉しい。
標高1350m辺りからは西へと進路をとって、1286mpを通って中津川へ落ち込む急斜面まで向かった。
中津川を挟んでグランデコのゲレンデも見える。急斜面を確認したら急斜面を横目見ながら南寄りに滑っていくと1166mPが見えた。
1166mPは小さいもののシールを外した状態では登るのが結構大変なので、東側を小さく巻いて通過。
標高1000mまで尾根に忠実に滑っていく。だんだん沢地形がでてきて標高1000m付近で派生する尾根の分岐となる。ここでは980mpのある尾根ではなく、その直ぐ東にある尾根に入る。
この尾根に入ると植生が唐松の植林帯となった。
前回秋元湖へ降りたときもこの尾根をおりたが、そのときは雪質がよくきれいな状態だった。今回は春の嵐の後のせいか細い枝が至るところに落ちていて決してきれいななめらかな雪面ではないが、滑りはいい。
ここまで至ってもシールを外さないモコモコさんであるが、ほぼ遅れずに着いてくる。
尾根がはっきりして分かりやすくなったので、尾根に忠実に降りていくと突然すぱっと切れ落ちたように尾根が終わった。地形図では分からない。
幸い雪つきがいいので、多少カニさんで降りたがさほど苦労することなく下降出来た。
急斜面が終わったところから緩やか下降して少し進めば林道だ。
ここからが長いが取りあえず生還は約束されたようなものだ。
荷物を下ろして腹拵え。時計を見ると下降開始が計画の1時間遅れだったのをそのまま引きずっており、予定のバスに乗るには1時間ほど時間が足りない。
進まなければ話にならないということで、早々に林道歩き開始。
地形図で見ると、レークライン下の隧道まで直ぐであるように見えるが、実際歩くと遠い。
中津川を橋で渡ればあともう少しで隧道であるが渡ったすぐ先で倒木が通せんぼ。板を外して通り抜ける。倒木をくぐったら結構息が切れた。
隧道は短かく雪が吹き込んでいるの板を外さずに通過できた。
隧道を抜けて直ぐのところで短いが氷柱ができていた。
この辺りからモコモコさんが大きく遅れる。しかし追いついてくるのを待っていると全体のペースが落ちるので、モコモコさんを引っ張るような気持ちで先行した。
秋元湖に着いてあとは横断するだけ。
湖に入りやすそうな所から雪がないときは湖畔と思われる場所まで来たが・・・。中津川の流入口がかなり奥まで流れが出ていて我々の行く手を阻んでいる。
渡れそうなブリッジらしきものがあったので近づいてみると、実際はブリッジが架かっていなかった。
これには言葉を失い、ザックを下ろしてモコモコさんを待った。
追いついて来たモコモコさんは水分不足に陥っており、昨日から出始めたむくみが更に進行していた。
手持ちの水はわずか。雪をお湯で溶かして水増ししてなんとかのどの渇きをしのごうとするが、焼け石に水状態。
水は目の前を流れているが、川の水なので飲むことはできない。沢水らしき物も近くを流れているが、なんだか汚い感じで疲れた体で飲むと一発でお腹を壊しそうだ。
時刻は既に16:00近く。これから湖を横断するだけで1時間、さらに横断上陸後バス停まで20〜30分はかかる。予定していた16:54頃の猪苗代駅行のバスには到底間に合いそうにない。時間やお金がかかるが、喜多方方面のバスへの乗車を目指すことになった。
中津川からの流入口付近の解氷部分を避けていかなければならないので、少し回り込むことになった。
その先は湖はまだ凍結していて渡れるが、表面の雪が融けてバシャバシャになっているところがあった。それでも湖が渡れないと2時間は余計にかかるので、凍結していてくれて助かった。
ちょうど距離的に中間地点となる島を通過した辺りから、ワカサギ釣りの管理をされているらしき方がソリを引いて撤収する姿が見られた。
時折息をつくモコモコさんに「仲間が現れたよ」と声を掛けて励ます。
島からしばらく雪解けした表面となっていてバシャバシャビシャビシャで、シールを貼り付けたままのモコモコさんはシールが水を吸って重くなって苦労していた。
それでもすこしではあるがペースを上げたので思ったよりも早く横断終了。
湖から道へ上がる際、シールなしでは登るのがきついので板を外して登った。モコモコさんはシールを付けたままのでその間に先行している。
上陸後すぐに下り坂になってラッキーとスキーを付けて滑りながら思っていたら、いきなりモコモコさんが進路を塞ぐように立っており、止まるか除けようとするも雪が突然のようになくなっていたためそれも出来なかった。仕方がないので転んで止まった。
そこは家が建つ千貫(集落)だった。先を見ると既にアスファルトが出ており、板は担いでいくしかない。
板をザックにくくりつけている間に5時を知らせる放送が流れた。板を仕舞う時間を考えるともたもたしていられない。
板の分が加重されたザックをよいしょと担いで必死に歩く。
千貫からバス停まで結構登る。雪が消えてアスファルトが完全に見えていて、背負った板の重さが肩に食い込んできてまるで罰ゲームのようだ。お互い励まし合ってなんとかバスが来る12〜13分前に着くことが出来た。
バス停傍の乾いた場所で急いで板をケースにしまい、道路を渡ってバスを待つこと数分ほぼ時刻通りにバスが来た。ギリギリセーフだが、バスに間に合ったことで結果よし。
すぐ先にある裏磐梯ロイヤルホテルでバスを乗り換えるが、10分ほど時間があるのでその間にホテルの自動販売機で水を仕入れた。
のどがカラカラだったので生き返った気分だ。落ち着いたところでモコモコさんから「なんだかここ最近歩くときに左足の臑にブーツが当たって痛かった。さっき板を担ぎ始めてすぐに見てみたら、左足が歩行モードでなくて滑降モードになってたよ。」とあきれる話しをされた。オーバーパンツの裾を下げるときに当たって切り替わってしまったらしいが、これまで気がつかなかったなんて・・・。例のスコップ事件といい今回のブーツ事件といい、全くもって二人とも間抜けな話しである。
その先の乗り換え時間を利用して着替えやパッキングお風呂などを済ませた。最後は慌ただしくなったがなんとか無事山旅を終えることが出来た。
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これから行く中吾妻山 今日も天気が良さそうだ |
昨日渡ったブリッジを渡り返す |
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ウサギさんの足跡 そういえば今回はまだウサギさん見ていないな |
大倉川横断点から下流を見る 昨年よりもブリッジが発達している |
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ウサギさんの食堂 食事する姿を想像するだけでも和む |
暑くて重荷でペース上がらず |
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yanmer009さんのトレースと合流 |
昨年もここを目印にして下降したな yanmer009さんも通過したようだ |
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強風吹く稜線の直下 全開にしていたベンチレータを閉じて行く |
鞍部に着いた 中吾妻山北の名無しのピーク |
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中吾妻山への波打つガリガリ雪堤を避けてトラバースした |
猪苗代湖、磐梯山、秋元湖、小野川湖、檜原湖が一望 |
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中吾妻山から東大巓へ続く稜線 |
谷地平と背後に聳える家形山 |
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東吾妻山 |
下るほどに樹林間隔が空いて快適 |
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グランデコのゲレンデや駐車場が見える |
シールを付けたままでもほぼ遅れずに着いてくる |
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唐松の植林地帯になった |
林道到着 |
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中津川を渡る |
渡った直ぐ先で倒木に「通せんぼされた |
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レークラインとその下を貫く隧道 |
隧道には雪が吹き込んでいたのでスキーを脱がずに通過できた |
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氷柱ができている |
中津川が湖を引き裂いていた 真っ直ぐ突っ切っていくつもりだった |
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迂回することになった |
あの島を過ぎればほぼ半分渡ったことになる |
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仲間出現 表面の雪が融けてバシャバシャビシャビシャ |
中吾妻山が見える |
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上陸した後秋元湖を見る 渡りきった |
最終バスに間に合った |
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